英語の発音矯正:リンキング

発音矯正のために絶対に知っておくべきルール 英語の発音矯正のために絶対に知っておくべきルールとしても頻繁にあげられる「リンキング」。「リエゾン」や「ジョイニング」などと呼ばれることもあるのですが、皆さんはこの「リンキング」についてどれくらいご存知でしょうか? リンキングは単語と単語の間の発音の繋がりです。より自然な発音で英語を話すのに役立つだけでなく、知識として学ぶことでリスニング力をあげる効果もあります。この記事ではリンキングについてのルールをいくつかのパターンに分けて見ていきます。 ​ 英語のリンキングとは何か? リンキングとは、ある英単語の最後の音と、次に来る英単語の最初の音の組み合わせによって発音が繋がったり、変化したりすることをいいます。繋がることを意味する英語の「link」から来ている言葉です。 ​ リンキングをせずに、一つ一つの単語を区切って発音しても、それぞれの発音が正しい限り通じないということはありません。ただ、リンキングのルールを知っていると、リスニングのときのヒントとして使うことができます。またネイティブはリンキングを入れた発音で話しているので、これをうまく使って発音するとより流暢に、熟れて聞こえます。 ​ ​ 子音で終わる単語の後に、母音で始まる単語が続く場合 日本語でもそうですが、子音の後に母音が来るととても発音しやすくなります。英語でも自然な発話の中では子音の後に母音が続く場合は2つを合わせて発音します。例えば次のような例があります。 This afternoon [ðɪsɑːftənuːn] 「this」の [s] という子音の後に、「afternoon」の [ɑː] という母音が続くため、2つの語の間が繋がって [sɑː] という発音になっています。あえてカタカナを使って書くなら「ディス・アフタヌーン」ではなく「ディサーフタヌーン」という感じになります。次の例でも同じです。 ​ Good evening [ɡʊdiːvnɪŋ] カタカナで表すなら「グッド・イヴニング」ではなく「グディーヴニング」という感じです。日本人は特に一つ一つの単語を離して発音する傾向があるので、これからは語と語の間の繋がりについて意識して発音するようにしてみてください。 ​ ​ 母音で終わる単語の後に、母音で始まる単語が続く場合 3つのジョイナー 母音で終わる単語の後に、母音で始まる単語が続く場合、2つの母音の間に/j/、/w/、/r/いずれかの子音を入れて発音します。日本語でもそうであるように、言葉というのは子音と母音が交互に出てくるほうが発音しやすいです。よって母音が続く場合には間に子音を入れることでより発音しやすくしているのです。これは日本語ネイティブである私たちには都合のよいルールと言えます。この3つの子音は「ジョイナー」と呼ばれます。それぞれのジョイナーが使われるのはどういう場合なのか、順に見ていきましょう。 ​ /ɪ/、/eɪ/、/aɪ/、/ɔɪ/で終わり、その後に母音が続く場合、ジョイナーは/j/ /u/、/əʊ/、/aʊ/で終わり、その後に母音が続く場合、ジョイナーは/w/ /ə/、/ɜ:/、/ɔ:/、/eə/、/ɪə/で終わり、その後に母音が続く場合、ジョイナーは/r/ ​ *子音をスラッシュの間に挟んで書いたのは、ここでは発音記号として使っているためです。子音の発音記号についての詳しい説明は、こちらのページをご覧ください。 ​ ​ ジョイナーが /j/ になる場合 ある単語が/ɪ/、/eɪ/、/aɪ/、/ɔɪ/で終わり、その後に母音が続く場合、ジョイナーは/j/になります。これらの母音はどれも、すべて日本語の「イ」に近い音で終わっています。ここでは、発音記号の/ j /は日本語でいう「ヤ行」の子音として扱っていただけばいいので、どちらも唇を横に広げて発音する音ですから、「イ」から/ j /へのシフトがもっとも自然な移行といえます。例としては以下のようなものがあります。 ​ Enjoy ‿ a film [ɪndʒɔɪjəfɪlm]I pay ‿ a lot [aɪpeɪjəlɒt] … Continue reading 英語の発音矯正:リンキング