フリーランスという働き方は、今多くの人に取って魅力的なライフスタイルとなっていますね。私自身、ロンドンを拠点に2013年よりフリーランスとして働いて来ました。英語ができるのであれば、フリーランスとしてお金を稼ぐチャンスは色々と広がると、経験をもって言うことができます!
英語を使って私がやってきたお仕事の中には、ちょっと特殊なお仕事も多数あるのですが、フリーで英語を使う仕事をしてみたいと考えている人にはどんなオプションがあるのか、まとめてみたいと思います。
英語を使ってフリーランスになる方法
収入面での安定は可能
英語を使う仕事というのは、フリーランスという働き方ととても相性が良いと思います。Google翻訳のレベルが上がったとは言え、まだまだ英語を使った様々なサービスを求める企業は多いです。私も英語を使って仕事をしながらフリーランスとして生計を立てている一人ですが、金融機関に勤めるイギリス人パートナーとそれほど変わらない年収を毎年安定して得ることができています。
遠隔でないフリーランスの仕事もある
フリーランスというと、場所や時間に縛られないデジタルノマドをイメージしている方も多いと思いますが、私のライフスタイルはそこまで自由ではなく、もう少し従来の働き方に近いフリーランスと言えます。それは完全遠隔ではなく、クライアントさんと対面して行うフリーランスの仕事も取っているからです。
個人的には、フリーになっても完全遠隔ではなく人に対面して仕事をする仕事があるのは良いことだと考えています。毎日通勤するのは面倒でも、たまには友達以外の人と会ったり、他人の仕事場にお邪魔できたりするのは、なかなか良い刺激になるからです。
バランスは自分次第
でももちろん、どれくらいの割合で外の仕事と、自宅オフィスでの仕事を取るかは自分の好みで選ぶことができます。とにかく収入を増やしたいひとは、選り好みせずに来た仕事は全部取るという方針が良いと思いますが、外からの縛りはないので自分の時間と収入のバランスを考えながら選択するというオプションが常にあることはかなり気持ちに余裕ができます。
英語を使うフリーランスの仕事
翻訳
おそらく、英語を使ってフリーでできる仕事の王道は翻訳家ではないでしょうか。翻訳と一言で言っても、様々なものがありますね。一冊の小説を訳すような本の翻訳から、機械の取り扱い説明書を訳すようなもの、あるいは企業レポートを訳したり、ちょっとした英語のメールのやりとりを訳したりというような小規模の翻訳もあります。
また、書かれた文書を訳す翻訳だけではなく、「書き起こし翻訳」と呼ばれるインタビューなどの音声を聞きながら訳す仕事もありますし、映画やテレビ番組、企業プロモなどの映像の翻訳もあります。小説や映画など芸術性の高いものはアウトプットである日本語力の高い人が向いている一方で、科学技術関連の翻訳ならその分野の専門知識がある人の方が有利です。
私は映像業界の仕事をしていることも会って、インタビューやプロモなどの翻訳をすることが多いです。文字面ばかりを眺めていると飽きてしまう性分なので、映像や音声の方が向いているような気がしています。皆さんも自分に会ったタイプや分野の翻訳の仕事を模索してみてください。
通訳
翻訳と違って、話し言葉から話し言葉へと訳す仕事が通訳ですね。通訳の仕事も様々なタイプのものがあります。首脳会談の通訳などは、テレビでも見る花形の通訳業かもしれませんが、本当にトップの人の仕事でしょうね。もっとよくある仕事としては、企業が商談する際の会議通訳や、視察訪問の際の通訳、企業の重役のスピーチ通訳などです。
私自身は映像業界にいるため、テレビ番組のためのスポーツ選手のインタビュー通訳をすることが多いですね。視察訪問の通訳などもよくご依頼をいただきます。また、大きな国際イベントに行くと、記者会見などの通訳の仕事をされている方もよく見受けます。これには同時通訳のスキルが要求されるため、難易度はちょっと高めかもしれません。
リサーチ
翻訳と少し似ているのですが、海外の情報を日本語に訳すと同時に、目的に沿って調べたりまとめたりするという作業を求められるのがリサーチの類です。ある日本の企業が海外に進出しようとしている場合に、現地の市場調査を事前にしたり、ある業界の動向を知るために海外のマーケットリサーチをしたりすることがあります。そのようなレポート制作を仕事にすることも出来ます。
新しいことを調べたり、知ったりすることが好きな人は、翻訳よりもリサーチ業の方が向いているかもしれませんね。私はテレビ番組制作のためのリサーチのお仕事をよくいただくのですが、翻訳よりも自分には向いていると思っています。一字一句言語の言葉を訳すのではなく、こういう情報があったら役立つとという鋭い洞察も求められるお仕事です。
コーディネーター
コーディネーターという仕事はご存知でしょうか?私は自分がコーディネーターの仕事をやってみるまで、(というかし始めてからもしばらく・・・)コーディネーターというのがどんな職種なのかよくわかっていませんでした(笑)。コーディネーターは企業が海外でイベントや事業などを行うときに、現地のホテルや車両などのロジスティックスの手配から、現地企業との交渉、通訳までを総合的にサポートする仕事です。
現場でなにか困ったことがあったときの砦でもあるので、海外でのビジネス交渉に慣れていることや不測の事態に即座に対応できる器量を問われる仕事でもあります。クライアントさんに代わって無理なお願いをしなければいけないこともあるので、コミュニケーション力が優れている人に向いている仕事だといえます。
アテンド
コーディネーターと似ていますが、ロジや通訳対応もしつつ視察団やVIPが海外訪問するときに、案内役と通訳を兼ねて付きそうことを日本語ではアテンドと呼びます。コーディネーターもアテンドも現地同行する仕事なので、旅行好きの人や現地在住の人に向いている仕事です。重役の方のアテンドになると日本的なビジネスマナーが問われるので、大手企業などで働いた経験があるの人が有利かもしれませんね。
日本語教師
英語ができるなら日本人に英語を教える、というのもありなのかもしれませんが、逆に外国人に日本語を教えるということも可能です。私は学生時代に日本語を教えていたことがあります。生徒さんのひとりは東京オフィスに派遣になったイギリス人弁護士だったのですが、日本語は全くの初心者で、駐在になる前に少し文化やビジネスマナーなども知りたいということで、最初は英語で日本語と日本文化について説明しました。
中級レベルになってくれば、こちらの英語力はあまり問われなくなるにしても、的確に文の構造を説明したり、正しい訳語をすぐに教えたりできるためには、英語力が問われる仕事です。最近は日本語を勉強している外国人も増えているので、日本人に英語を教えるだけでなく、外国人に日本語を教えるというオプションを検討してみても良いと思います。
観光ガイド
日本に来る外国人を英語で案内してあげるという仕事も楽しいお仕事ですよね。通訳案内士の資格を持っている人も増えているように思います。今はコロナ禍でインバウンドの観光業界が停滞しているとはいえ、日本のことを海外の人に伝えることがエキサイティングな仕事であることには変わりないでしょう。観光客が戻ってきたときにむけて、今資格の勉強をしておくのもありかもしれません。
バイリンガルMC
人前で話すのが好きであれば、バイリンガルMCという仕事もあります。日本語、英語を使って会議やイベント、パーティーなどの司会をする仕事です。私自身、製薬会社のパーティーからコミコンのステージまで、様々なバイリンガルMCの仕事をしてきました。クライアントさんの希望に的確に応えるためには、かなりの柔軟性と対応力を求められる仕事でもありますが、とてもやりがいのある仕事です。
英語を使う仕事についてのアドバイス
いかがでしたでしょうか?自分に合いそうな英語のお仕事は見つかりましたか?英語を使ってお仕事をする場合、ビジネスレベルの英語力があることはもちろんですが、私が一番大切だと思うのは「コミュニケーション力」です。英語が文法的に正しく話せる、書けるということよりも、究極的にビジネスの目的を達成するためには、人と繋がり、人を動かすことができなければいけないからです。
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