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バイリンガルMCになるには?

    英語をはじめとした語学力を生かした仕事をしたい、イベントや人前で話をすることが好きといった人の中には、バイリンガルMCに憧れる人も多いようですね。

    この記事では、英国ロンドンを拠点にバイリンガルMCとして活動している筆者が、バイリンガルMCになるためにやったこと、バイリンガルMCの仕事で必要と感じるスキルなどを、経験を踏まえてお話したいと思います!

    本気でバイリンガルMCを目指したい人のためのコーチングも行っています。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせページよりご連絡ください。

    バイリンガルMCの役割

    司会進行

    そもそもバイリンガルMCとは何なのでしょうか?一般にバイリンガルMCは、国際的なイベントやカンファレンスなどで、2カ国語の言語を操って言語の壁を取り払う司会進行役、バイリンガル司会者のことを指します。異なる言語を話す参加者がいる集まる場で、円滑なコミュニケーションとスムーズなイベントの進行を促す役割を担います。

    語学

    まずは母国語としての堪能な言語があり、それに加えてビジネスレベルで話すことができる第二言語を持っている必要があります。第三言語が話せればトリリンガルMCとして活躍することもできますね。日本人の場合は、日本語+英語、あるいは日本語+他の第二言語が基本となってくると思います。

    コミュニケーション

    バイリンガルMCの役割には、プログラムやアクティビティをスムーズに進行するだけではなく、異なる言語を話す参加者のコミュニケーションを円滑に取り持ち、参加者を引き込んでエンゲージさせることも含まれてきます。さらに、クライアントのメッセージや商品やブランドの魅力を対応言語の文化を踏まえて伝える力も必要とされます。

    バイリンガルMCの仕事の種類

    バイリンガルMCには、さまざまな活躍の場があります。私自身が関わったイベント、依頼を受けたイベントなどを含めて、以下にバイリンガルMCの仕事の種類を挙げてみたいと思います。

    グローバル企業のイベント

    私がお受けしてきたバイリンガルMCのお仕事案件で一番多いのが、グローバル企業様のコーポレートイベントだと思います。特に世界的に展開している日系企業様のイベントのお仕事をお受けすることが多いです。

    世界中に従業員や顧客を持っている企業は、社内外のイベントで多言語を話すことのできるバイリンガルMCを起用することも多いようです。ビジネスパーティーやアウォードセレモニー、社内トレーニング、新製品発表やプロモーションなどがあります。

    国際会議・コンベンション

    国際的な会議やコンベンションでは、参加者がさまざまな言語を話す可能性が高いため、バイリンガルMCの役割が重要です。司会進行やトークセッションのモデレートなどで活躍し、スムーズなイベント運営をサポートします。余談ですが、私はコミコンでもバイリンガルMCのお仕事をさせていただいたことがありますよ。

    多言語ウェディング

    私自身はウェディングのお仕事はお受けしたことがないのですが、日本を拠点に活動するバイリンガルMCさんには多言語ウェディングのお仕事を定期的に受けていらっしゃる方も多くいるようです。異なる言語を話すカップルが結婚式を行う場合、バイリンガルMCが挙式や披露宴の進行を担当します。ゲストが異なる言語で参加することが予想されるため、時にはスピーチの通訳も含めたスムーズなコミュニケーションを取り持ちます。

    ステージイベントやフェスティバル

    国境を越えて参加するアーティストや観客を持つステージイベントやフェスティバルで、バイリンガルMCがアーティストの紹介やトークショー、ステージ進行などを行うこともあります。海外の友達には冗談だと思われているのですが、私は本物の忍者さんのステージイベントでバイリンガルMCをさせていただいたことがあります(笑)。

    外国公式訪問や外交イベント

    海外の要人が訪問する時など、公式なイベントでバイリンガルMCが進行役を務め、国際的なコミュニケーションを円滑に行うこともあります。私がお受けしてきた案件では、政治的なものはあまりありませんが、地方自治体のプロモーションなどで知事をご紹介させていただいたり、コミュニケーションのサポートをさせていただいたりといった経験があります。

    オンラインイベント

    バイリンガルMCの仕事の多くは、イベントの行われる現場に出向いて対応するものですが、特にコロナ禍以来、インターネット上のイベントの依頼も増えました。インターネットを通じて参加者が世界中から集まるオンラインイベントでは、バイリンガルMCが異なる言語の参加者をサポートし、イベントの進行を助けます。

    現場で撮った写真なども載せているので、こちら↓のページも覗いてくださいね。私のインスタにもお仕事写真が載っています。

    バイリンガルMCになるのに必要なスキル

    では未経験の人がバイリンガルMCを目指す場合、どんなスキルが必要になるのでしょう?パブリックスピーキングのスキルについては以下の記事にも書いていますので、ぜひ合わせてご参照ください。

    語学力の向上

    一番の基本は語学力になってきます。バイリンガルMCとしてお金をもらえるようになるためには、まず2つの言語を流暢に話せることが求められます。英語をはじめとした第二言語がビジネスレベル以上であることはもちろん、日本語も正しい発音や文法で話せることが必要になってくるので意識しておきたいですね。

    発音

    語学力向上のためのコースやプログラムは巷に出回っていますが、発音に関する良いコースは少ないので、英語の発音の向上については独自のコースを立ち上げさせていただきました。英語は発音が良くなるとスピーキング力断然自信が付きますし、バイリンガルMCとしての評価も発音で判断されることが多いです。ですので、バイリンガルMCを目指している方は、以下のリンクより発音矯正コースを是非一度受講してください。

    コミュニケーションスキル

    バイリンガルMCとして、スムーズなコミュニケーション能力は不可欠です。言葉遣いや話すスピード、表現力、観客との交流を意識した話し方など、両方の言語での自己表現力を高めることが必要になります。コミュニケーションを意識した英語のトレーニング本なども少ないので、私自身が世界中の現場でのお仕事を通して経験した中で重要だと思った英語の知識をまとめたコースも、MCを目指す方には受講していただきたいです。

    インタビュースキル

    私はテレビのリポーターやディレクターをしていたこともあるので、英語でのインタビューは得意な方だと思うのですが、このスキルはバイリンガルMCとしても非常に役立ってきました。司会進行役として台本通りに進めることはもちろん、ゲストのサポートやQ&Aセッションでの時間調整などの際に、会話形式で場を取り持つことも少なからずあるからです。

    日本のビジネスマナー

    これも私自身の経験に基づくことですが、第二外国語が得意ならバイリンガルMCに向いているということにはなりません。なぜかというと、日本語対応のバイリンガルMCである限り、クライアントの多くは日系企業であり、彼らが日本人のバイリンガルMCを雇う理由は、ビジネスマナーや日本式の仕事の流儀を弁えている人と仕事をしたいと思っているからです。よって日本企業のビジネスマナーや流儀は心得ておきたいものです。

    パフォーマンス技術

    日本のビジネス流儀の心得とは逆に、海外のオーディエンスに受けるパフォーマンスをしなければいけないのがバイリンガルMCです。よく日本的な文言を英訳したスクリプトを渡されるのですが、それではイギリスのオーディエンスには受けないと思うこともあります。もちろんスクリプトのリライトを提案することもできますが、アドリブのつなぎ方や声の使い方、ジェスチャーや姿勢など、対応言語の文化にあったパフォーマンスをすることもポイントの一つです。

    イベントの知識

    前述の通り、バイリンガルMCの仕事には、様々な異なる種類のイベントがあります。その一つ一つに対応できるように、イベントのプロダクションサイドに関する知識も身につけると非常に役に立ちます。

    臨機応変な対応力

    バイリンガルMCは渡された原稿や進行台本通りに進めれば良い、読み上げれば良いと思っている人がいれば、それは大間違いです。イベントの現場では、進行の順序やゲストの名前、追加のアナウンス情報など様々な内容が随時目まぐるしく変わります。なかなか過酷と思う時もあるのですが、そんなリクエストにも2ヶ国語で瞬時に対応できる力が求められるのがバイリンガルMCなのです。

    バイリンガルMCになるためにやるべきこと

    経験を積む

    バイリンガルMCとして一番重要なのは、経験を積むことかなと思います。様々な現場で、様々なクライアントさんと、様々なお客さんと一緒にイベントをやる中で気づくことは、本当にたくさんあります。私自身、経験が少ない頃は、本当に私で大丈夫かな、とかこんな司会でよかったのかな、と自問自答することもありました。それでも繰り返しご指名をいただけるようになったり、お客さんから温かい声をかけてもらったりする中で、だんだん自信もついてきました。それに伴って緊張もあまりしなくなりました。最初は小さなイベントや、ボランティアイベントからでも、実践的な経験を得られると良いですね。

    ネットワーキング

    イベント業界やメディア業界などとの交流は、MCとしての仕事を得るのに役立ちます。エージェンシーに登録するのも良いですし、個人的なコンタクトから広げていくのも良いと思います。

    自己ブランディング

    経歴などを踏まえてポートフォリオやウェブサイトを通してアピールするのも良いですね。私自身、このサイトからお仕事依頼をいただくこともよくあります。また、他のバイリンガルMCとの差別化をはかることも大切だと思います。私の場合はイギリス英語を話す日本人MCですし、またそれなりに堅実な経歴がありながらも気張らない(一応京大卒なので・笑)という線でのキャラクターを重宝いただいています。

    英語の発音矯正

    バイリンガルMCコーチング

    本気でバイリンガルMCを目指したい人のために、個別のコーチングも行っています。ご興味のある方は、お問い合わせページより現状の詳細と合わせてメッセージをお送りください。

    みなさんも自分の特技やキャラクターを生かしたバイリンガルMCとして活躍できますように応援しています。