コンテンツへスキップ

イギリスの人気アニメ【ビング】の魅力と世界観

    イギリスの幼児向けアニメ「ビング」という作品をご存知でしょうか?BBCでも放送されている黒いウサギの男の子が、一緒に暮らす保護者のような存在であるフロップや友達のスーラ、パンドたちと繰り広げるストーリーがイギリス国内にとどまらず、日本でも人気を集めているようですね。ビングのYouTubeチャンネルは日本語版と英語版があるのも嬉しいところで、バイリンガル教育をしたい方はどちらの言語でも見ることができます。

    筆者の1歳の娘もビングの大ファンで「ビング見たい!」とよく言うため、親子で見られる限りのエピソードを英語版と日本語版の両方で繰り返し繰り返し何百回も見(させられ)ました(笑)。2014年に公開されたこの作品は全部で105エピソードあるそうです。内容的にもとても教育的な内容なので、小さな子供にも安心して見せることができる作品になっています。1、2、3歳くらいの子供にぴったりの内容ですよ。

    この記事では、せっかく何度も試聴させていただいたので、イギリスの人気アニメ「ビング」とその魅力について、筆者の勝手な観点から解説してみたいと思います!

    アニメ【ビング】の魅力

    日常的な経験と関連性の高い設定

    「ビング」の魅力の一つは、そのストーリーが日常的な経験と深く結びついている点です。主人公のビングは、子どもたちが日常的に経験するさまざまな場面を通して成長していきます。たとえば、公園での遊び、友達とのけんか、初めての挑戦、そして失敗など、見ている私たちの子どもたちも同様のシチュエーションに置かれることが多いような場面がたくさん描かれているのです。これにより、子どもたちはビングの冒険を自分自身の経験と照らし合わせることで共感を得て、集中力がまだあまり長くない幼い年齢の子供でも興味を持って見ることができるようです。

    さらに、ビングの物語はシンプルで理解しやすく、幼い子どもたちでもその内容をしっかりと理解できるように設計されています。日常的にありそうな場面から始まり、問題が起こる、そして何らかの解決策を見出し、最後はハッピーエンドに終わるという安心の展開です。最後に物語の展開のおさらいがついているのも子供たちにわかりやすくなっているポイントと言えます。

    問題の発生と解決法の提示

    この作品では、物語の中でビングがさまざまな問題に直面します。これらの問題は、どれも子どもたちが日常生活で遭遇する可能性があるもので、例えばおもちゃを壊してしまったり、友達とブランコを取り合ったり、お漏らししてしまったりするような場面も描かれています。物語の中でビングはこれらの問題に直面し、時には悩み、時には間違いを犯しながらも、最終的に解決策を見つけ出します。

    これは、この年齢の子供たちが学ぶべきな社会生活の基本で、子どもたちは問題解決のプロセスを自然に学び、困難な状況でも冷静に対処する方法を具体的に知ることができるのではないかと思います。また、ビングが経験する困難は、子どもたちが「失敗しても大丈夫」と思えるように、温かく描かれている点も大きな魅力です。筆者も幼稚園時代に悩んだような内容が含まれているので、こういう問題解決を具体的に示したアニメを子供の時に見たかったなと思いました(笑)。

    保護者の落ち着いた対応

    アニメ「ビング」の中で特に注目すべきは、ビングの周りにいる保護者や大人たちの落ち着いた対応です。ビングが問題に直面したとき、保護者たちは慌てず騒がず、決して怒ることもなく、冷静にビングをサポートします。彼らは問題の解決方法を直接教えるのではなく、ビングが自分で考え、学ぶ機会を提供します。

    このような大人の姿勢は、子どもたちにとって理想的な学びの環境を提供するとともに、視聴する保護者にも子育ての参考になります。実際、筆者自身も子供がトラブルに遭遇した時にはこのように対応すれば良いのかと非常に参考になっています!また、保護者たちの優しさと理解に満ちた対応が、ビングの成長を後押ししているのが、見ている私たちにも安心感を与える一因かもしれません。

    アニメ【ビング】の世界観

    黒いうさぎ

    この作品の象徴的なキャラクターであるビングは、黒いウサギの姿をしています。この黒いウサギという設定は、子どもたちにとって親しみやすいだけでなく、ユニークな存在感を放っています。黒という色は時に暗いイメージを与えがちですが、ビングのキャラクターはその逆で、明るく好奇心旺盛で、感情豊かな姿が印象的です。

    有名なミッフィーやマイメロディなど、うさぎのキャラクターは白いものが多いように思いますが、黒いうさぎであるビングは、ちょっとユニークな印象を与えます。これは、イギリス社会での人種の多様性などを意識した部分もあるのかもしれませんが、子どもたちの想像力を刺激し、彼らが自身の個性を認めるきっかけも意識されているように思います。

    キャラクター設定

    アニメ「ビング」の世界には、ビング以外にも多彩なキャラクターが登場し、それぞれがビングの冒険を豊かに彩っています。ビングの友達やその保護者たちなど、すべてのキャラクターがしっかりとした個性と背景を持っています。

    たとえば、ビングの親友であるスーラは、いつも元気で明るく冒険心も旺盛ですが、時には慎重で賢明であるなど、優等生キャラに描かれています。逆にパンドはちょっと困ったちゃんで、ビングをトラブルに巻き込むこともある反面、何気に器用で世渡りが上手いタイプに描かれています。少し年上のココはちょっと意地悪でわがままな面もあって、実際にいそうなリアルなお姉さんキャラがうまく描かれています。

    また、ビングの保護者的存在であるフロップは、小柄で控えめながらも、常にビングを優しく見守り、必要なときにアドバイスを与える頼れる存在です。それに対してパンドの保護者役であるパジェットは、気が弱くよく観察するとちょっと無責任なところもとてもリアルなのです。これらのキャラクター設定は、物語に深みを与え、よく現実社会を反映しているように見えるのです。

    フロップの声

    英語版フロップの声は、ビングの中でも特に印象的な要素です。少し年齢を重ねた穏やかで落ち着いたトーンは、ビングが困難な状況に直面したときに、視聴者にも安心感を与えます。日本語版の声優さんは少し年齢が若いようで、英語版ほどの味はないのですが、落ち着いた印象は同じですね。

    この声は、ビングが直面する問題に対して冷静に対処するための支えとなり、視聴者がフロップを信頼できる存在として感じるように設計されているように思います。フロップの声は、ビングの冒険を通じて繰り返し耳にするものであり、その声が持つ安定感が、ビングの物語全体に一貫した優しさと温かみをもたらしているように感じられます。

    ショッキングなPOV

    この作品には、ショッキングなPOV(登場人物から見た視点)が時折登場します。これは、視聴者がビングや他のキャラクターと一緒に物語の中に引き込まれるように感じる手法ですね。たとえば、ビングが突然予期せぬ出来事に遭遇する場面では、視聴者も一緒に驚きや戸惑いを感じるように演出されています。筆者の娘は幼い頃、公園でビングがうんちを踏んでしまうシーンを「怖い!」と言っていたくらいショッキングなPOVでした。

    このショッキングなPOVは、ストーリーに緊張感を持たせるだけでなく、子どもたちが感情をより深く理解し、共感する助けとなっているのかもしれません。アニメを見ているだけで、それを実際に経験したような感覚を覚えているように思います。でもお子さんの年齢が低いうちは、公園での喧嘩など、あまりショッキングでないエピソードを選んだ方が良いかもしれませんね。

    以下の記事で、他にもイギリスのアニメを紹介していますので、併せてご参照ください。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか?イギリスで人気の幼児向けのアニメ「ビング」の魅力とその世界観について勝手に解説させていただきました。ぜひ、みなさんもお子さんと一緒にご覧になってみてくださいね!