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イギリスの人気アニメ

    イギリスのアニメは日本やアメリカのアニメとは一味違っていて独特のユーモアやセンスがあり、大人でも楽しめる作品が多いです。またイギリスのアニメには強いメッセージや道徳観があり、子供にも安心して見せられる作品が多いですね。また、子供向けのアニメシリーズは英語の勉強にもぴったりの長さと語彙レベルです。

    この記事では、見るとなんだかほのぼのする作品を中心に、イギリス在住17年の筆者のおすすめイギリスアニメについてお話ししていきたいと思います。どの作品も公式YouTubeチャンネルがあり、日本からでも無料で多くのエピソードを見ることができるので、ぜひエンターテイメントから語学学習にまで活用してみてください。日本語版が出ている作品もありますよ。

    この記事に登場するアニメのキャラクターのぬいぐるみについては、以下の記事に書いていますので、プレゼントなどにしたい方は、ぜひこちらも合わせてご参照くださいね。

    イギリス人絵本作家による絵本のオススメはこちらの記事に書いています。こちらも合わせてご覧ください。

    イギリスの名作が原作のアニメ

    The Adventures of Paddington

    私が個人的にも大好きなアニメシリーズが、「The Adventures of Paddington(パディントンの冒険)」です。映画は実写版になっていますが、こちらはイギリスのテレビでも放送されている子供向けのアニメシリーズです。

    映画を見た人はご存知かもしれませんが、パディントンベアはペルーのジャングルで生まれた可愛らしいクマのキャラクターで、ロンドンのパディントン駅で出会ったブラウン一家に引き取られます。彼の名前は、この駅の名前から取られています。パディントンは、好奇心旺盛で心優しい性格のクマで、一生懸命にイギリスという新しい生活環境に順応しようとしますが、間違いやドタバタも起こしてしまいます。でも彼の明るさと前向きな姿勢は、周囲の人々の心を温かくしていきます。

    アニメシリーズでも、パディントンの日常生活や様々な冒険が描かれ、ブラウン一家と一緒に過ごす中で、家族や友情、助け合いの大切さを学んでいきます。また、パディントンの心温まる行動や思いやりが、周りの人々に感動を与え、愛されるキャラクターとして描かれています。親しみやすいキャラクターと温かいストーリーで子供たちだけでなく、家族みんなで楽しめる作品として人気を博しています。

    パディントンの絵本の購入や動画のダウンロードはこちらからどうぞ。

    Peter Rabbit

    ピーターラビットのアニメシリーズは、ベアトリクス・ポターが書いた児童文学作品「The Tale of Peter Rabbit(ピーターラビットの物語)」を元にしたイギリスのアニメシリーズで、ピーターラビットとその仲間たちが冒険やトラブルに巻き込まれる様子を描いています。イギリスではBBCの子供向けテレビチャンネルでも放送されています。

    物語の舞台は、ピーターラビットやその家族、友人たちが暮らす田舎の農家と自然豊かな場所です。ピーターラビットはおおらかでかつ好奇心旺盛なうさぎで、時折その好奇心が彼をトラブルに巻き込むこともあります。物語の中ではカモノハシのジェレミー・フィッシャー、リスのベンジャミン・バニー、ピーターラビットのいとこであるベンジャミン・バニーなども一緒に冒険に加わります。

    アニメシリーズは、子供たちに優れたエンターテインメントとして自然や友情の大切さなどを伝えています。また、ベアトリクス・ポターの原作を敬意をもって再現しており、親世代からの愛される作品となっています。

    イギリスBBCのアニメシリーズ

    世界的にも有名なイギリスの公共放送BBCには、子供向けの専門チャンネルCBBCとCBeebiesがあります。BBCの子供向けチャンネルで放送されているアニメは、書籍やグッズにもなっていてイギリス国内でも非常に人気があります。その中のおすすめをいくつか挙げておきます。

    Peppa Pig(ペッパピッグ)

    Peppa Pig(ペッパピッグ)は、イギリスの子供向けアニメーションシリーズで、2004年に初放送されて以来、今でもグッズや書籍などとしてもイギリスの子供たちの間で人気があります。

    主人公はブタの少女ペッパで、物語は彼女の家族や友達との日常生活を描いています。ペッパは元気で好奇心旺盛な性格であり、家族や友達と一緒に遊んだり、さまざまなことを学んだりする様子が描かれます。アニメは子供たちに楽しみながら基本的な生活スキルや社会的な価値観を学ばせることを目的としており、教育的な要素も多く含まれています。

    ペッパピッグはシンプルでカラフルな絵柄とユーモラスなストーリーが特徴で、デザイン性が優れていることからグッズなどの人気の理由の一つと言えます。また、ペッパの父親と母親の微妙な関係などにイギリス的なユーモアが満載で、大人も一緒に楽しむことができるアニメシリーズとなっています。

    Bing(ビング)

    Bing(ビング)は、イギリスの子供向けアニメーションシリーズで、2014年に初放送された作品です。このアニメは、Ted Dewanによる児童書シリーズが元になっていて、うちの娘もこの作品が大好きです。

    物語の主人公は、小さな黒いウサギの少年、ビングです。愛らしく好奇心旺盛で、家族や友達との日常生活を通じてさまざまな体験をします。ビングは困ったことや感情的な状況に直面することがよくあり、そんなときに親や友人たちと一緒に解決策を見つける姿が描かれます。日常にありがちな問題解決がなされるので、親として見ていても、なるほど!と納得させられる部分が多々あります。

    ビングは、親しみやすいキャラクターと心温まるストーリーが特徴で、子供たちが日常に体験する感情に理解を深めることができる作品と言われています。アニメは教育的な要素も強く含みながら、子供たちが楽しんで視聴できるものになっていると思います。

    Hey Duggee(へイ・ダギー)

    Hey Duggee(へイ・ダギー)は、2014年に初放送された、シンプルな絵柄とユーモラスなストーリーで人気の幼児向けアニメです。物語の中心には、スカウト隊のリーダーであるダギーという犬がいます。

    ダギーは楽しいアクティビティや冒険を通じて、子供たちに学びや価値観を教える役割を果たします。スカウト隊はさまざまな動物たちで構成されており、彼らが一緒に遊んだり学んだりする様子が描かれています。

    楽しく愉快なストーリーながらも、子供たちに友情や協力の大切さ、学びの楽しさを伝えることを目的としています。1つの物語ごとにテーマがはっきりしていて、そのテーマに沿った学びの体験を積み重ねることができます。スカウト隊の子供達がダギーにツッコミを入れたりと、大人が優位に立たない子供目線のユーモアもこの作品の魅力の一つです。

    Octonauts(オクトノーツ)

    Octonauts(オクトノーツ)は2010年に初放送された、海洋を探検する動物たちの冒険を描いたアニメシリーズです。主人公は、海洋の探検隊であるオクトノーツと呼ばれる動物たちです。オクトノーツは、水中船「オクトポッド」に住み、海の中でさまざまな冒険を繰り広げます。彼らは、様々な海洋生物を観察し、救助活動を行い、海洋の生態系や環境について学びます。

    アニメは、子供たちに自然と環境への理解を促す教育的な要素が含まれており、同時に冒険と友情のストーリーを楽しむことができます。オクトノーツのキャラクターたちがチームワークを大切にし、協力して問題を解決する姿勢は、子供たちに学びと成長の機会を提供しています。

    イギリスのショッピングモールなどに行くと、オクトポッドの乗り物などが置かれていて、子供たちが集まっている姿を見かけることもよくあります。うちの娘もオクトポッドに乗るのが大好きです。

    Postman Pat(ポストマン・パット)

    Postman Pat(ポストマン・パット)は、1981年に初放送された長年にわたりイギリスの子供たちに愛されてきたアニメシリーズです。このアニメは、John Cunliffeによって創作された同名の児童書シリーズを元にしています。

    物語の主人公のパットはイギリスの田舎町グリーンデールに住む郵便配達人です。パットは、赤い郵便車に乗って、町中の住民たちに手紙や荷物を届けます。彼は忠実で信頼できる性格で、いつも笑顔で親切に仕事をこなしています。

    アニメは、シンプルで心温まるストーリーが特徴で、子供たちに親しみやすいキャラクターと共に田舎の風景が描かれています。パットが日々の配達で出会う様々な人々との交流や、彼の仕事に対する誠実さが、子供たちに協力と助け合いの大切さを伝えるメッセージとなっています。

    パットの紳士的なキャラクターや喋り方がイギリス紳士の典型であったり、描かれる田舎の風景がとてもイギリスらしかったり、イギリス好きなら絶対に見ていただきたいアニメの1つです。

    イギリスのアニメ映画

    Wallace & Gromit(ウォレスとグルミット)

    Wallace & Gromit(ウォレスとグルミット)ニック・パーク監督によって制作されたクレイアニメーション作品です。1989年に初めて公開されて以来、クリスマス時期になるとよくテレビでも放送され、いくつかのショートフィルムと長編映画が制作されています。

    主人公ウォレスは常に奇想天外な発明を試みる発明家で、愛犬のグルミットと共にさまざまな冒険を繰り広げます。彼の相棒であるグルミットは、無口ですがとても賢い犬です。グルミットはウォレスの発明のお手伝いや冒険に付き合いながら、彼を助けます。

    物語はユーモアに富み、ウォレスとグルミットが様々なトラブルやミスアドベンチャーに巻き込まれる様子が描かれます。シュールでユニークなキャラクターたちと、愉快で巧妙なストーリーラインが特徴で、大人でも楽しめるイギリスらしいコメディーアニメです。

    この作品はクレイアニメーションの技巧とユーモラスな内容が世界的な成功をもたらし、アカデミー賞にもノミネートされるなど、そのクオリティと独自性が高く評価されています。

    Shaun the Sheep(ショーン・ザ・シープ)

    Shaun the Sheep(ショーン・ザ・シープ)は上記のウォレスとグルミットのスピンオフですが、日本ではこちらの作品の方が知名度が高いかもしれませんね。Aardman Animationsによって制作され2007年に初めてテレビ放送され、映画も制作されることになりました。

    物語の主人公は、ショーンという名前の羊です。彼は牧場で他の羊たちと一緒に暮らしていますが、他の羊たちとは一風変わった冒険を楽しむことが大好きです。彼は非常に知恵があり、常に新しいアイデアを考えては、仲間たちを巻き込んで騒動を巻き起こします。

    このアニメにはほとんど台詞がなく、非常にユニークなスタイルで制作されています。ショーンと羊たちの表情や仕草を通じて、ストーリーが進行します。愛らしいキャラクターやユーモラスなエピソードが特徴で、子供たちだけでなく、大人も楽しめる作品として知られています。

    The Gruffalo(グラッファロー)

    The Gruffalo(グラッファロー)は、ジュリア・ドナルドソンによる同名の絵本を元にしたイギリスのアニメーション映画です。このアニメーション映画は、2009年にテレビ放送用に制作され、後にDVDなどでも視聴できるようになりました。

    物語は、小さなネズミが森の中で進む冒険を描いています。マウスは途中でキツネ、フクロウ、ヘビといった動物たちに食べられないように巧妙な話術を使って逃げ回ります。その際、に賢いネズミは自分が恐ろしい怪物「グラッファロー」の友達だと言い張ります。でも実際にグラッファローが存在するかどうかは物語の謎として残されていきます。

    このアニメ映画は、子供たちに冒険心と巧妙さを刺激する楽しい作品として、世界中で愛されています。また、その人気により、続編や関連作品も制作され、グラッファローやマウスの冒険が続いています。

    イギリスアニメのまとめ

    いかがでしたでしょうか?イギリスには子供だけではなく大人も楽しめるアニメがたくさんあることがお分かりいただけたかと思います。もちろんそれぞれのアニメがそれぞれのメッセージやテーマを持っているわけですが、イギリスのアニメは、日本やアメリカのものに比べても積極的なメッセージ性を持っているものが多いように思います。困難な状況を乗り越える力や、自分らしさを大切にする姿勢に価値があることが描かれていることがよくあります。

    さらには、社会的な問題や多様性の価値についても取り上げられることが多いように思います。差別や偏見に対する理解を深めるために、物語の中に多様なキャラクターやバックグラウンドを取り入れられています。またキャラクターが自然と触れ合い、動植物と交流することで、環境への関心や尊重を育むメッセージを伝えることが多いのもイギリスのアニメの特徴だと言えます。

    イギリスのアニメは視聴者に喜びや教訓を伝えるとともに、多様性や創造性に富んだ世界観を拡げるのに貢献していて非常に価値のが高いものが多いです。皆さんも、ぜひご覧になってみてくださいね!