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イギリスロンドンのアフタヌーンティー【現地コーディネーターおすすめ】

    イギリスロンドンを訪れたら、一度は本場のアフタヌーンティーを体験してみたいものですよね。日本人観光客の王道であるリッツ(The Ritz)やハロッズ(Harrods)でアフタヌーンティーを楽しむのも良いですが、せっかくならロンドンっ子が集うお店を覗いてみたくありませんか?

    この記事では、イギリス在住17年の海外コーディネーターが、イギリスロンドンのアフタヌーンティーのおすすめの場所と楽しみ方について、イギリスロンドン現地の目線からご紹介していきます。

    イギリスのアフタヌーンティー

    アフタヌーンティーとは何か?

    イギリスといえば、アフタヌーンティー。でも。そもそも「アフタヌーンティー」とは何なのでしょうか?

    アフタヌーンティーは、英国由来の伝統的なお茶の時間のことを指します。通常、午後の遅目の時間帯、具体的には午後3時から5時ごろに行われ、サンドイッチやスコーン、ケーキなどの軽食が出されます。また「ティー」という言葉が入っていることからも想像できるように、一般的にアフタヌーンティーには紅茶が出されます。

    アフタヌーンティーは食べるもののことを指すだけではなく、お茶や会話を楽しむ儀式を指すことから、ゆったりとした雰囲気の中で友人や家族と優雅な時間を過ごすことにその目的があります。

    アフタヌーンティーの3段の構成

    アフタヌーンティーは通常3段に組まれたトレイ(お皿)が使われ、そこにサンドウィッチ、スコーン、そしてスイーツが乗せられて出されます。一般的なアフタヌーンティーの3段の構成は以下の通りです。

    1. ボトムトレイ:一番下のトレイはボトムトレイと呼ばれ、通常さまざまな種類のサンドウィッチが並べられています。伝統的なイギリスのサンドウィッチの中でも、キュウリのサンドウィッチがもっとも象徴的なものです。そのほかにもエッグマヨネーズ、チキンサラダ、ハム&マスタード、クリームチーズサーモンなどのサンドウィッチもよく見られます。
    2. ミドルトレイ:3段のうちの真ん中、中断のトレイはミドルトレイと呼ばれ、通常スコーンが盛り付けられます。スコーンは一般的にプレーンのものと、レーズンなどドライフルーツ入りものの2つがセットになっています。スコーンにはクロテッドクリームあるいはバター、いちごやラズベリーなどのジャムが添えられています。本当にイギリス的なスコーンを味わうなら、クロテッドクリームは絶対に欠かせません!
    3. トップトレイ:一番上のトレイはトップトレイと呼ばれ、ケーキやペイストリーなどさまざまなスイーツが盛り付けられます。イギリス伝統のケーキであるヴィクトリアスポンジケーキのほか、チョコレートケーキ、レモンケーキ、マカロン、その他のフィンガーケーキなどもよく提供されます。見た目にも可愛らしいケーキたちが、3段のアフタヌーンティーを飾って華やかに見えるというわけですね。

    アフタヌーンティーの3段のトレイには、バラエティに富んだスイーツやサンドウィッチが配置されていますので、一つ一つの品を手に取りながら、それを話の種にした会話も楽しめるのが良いですね。

    アフタヌーンティーのお茶

    伝統的なアフタヌーンティーでは、アッサム、ダージリン、アールグレイなどの紅茶がよく使われます。イギリスで最も飲まれている一般的な紅茶がイングリッシュブレクファースト・ティーであることを考えると、やはりアフタヌーンティーは特別なお茶の時間ということになりますね。

    一般的に、アフタヌーンティー用のお茶は、深めの味わいと香りがあり、ミルクや砂糖を加えても美味しく楽しめるものが選ばれます。お茶の種類やブレンドは、お店や場所によって異なる場合がありますが、香り高くて風味豊かなものが人気です。

    さらに最近は、伝統的な紅茶の種類のほかにも、カフェインの入っていないハーブティーや、シャンパンなどのお酒を合わせて楽しむような機会も増えています。午後3時のシャンパンもなかなか優雅で筆者も個人的に大好きです。

    イギリスのアフタヌーンティーにおすすめのホテル

    イギリスロンドンで高貴な雰囲気のあるアフタヌーンティーを楽しみたいなら、ホテルのアフタヌーンティーに出向くのがオススメです。以下、筆者オススメのアフタヌーンティーに最適なロンドンのホテルを挙げていきます。

    Claridge’s

    イギリスロンドンのホテルで楽しむアフタヌーンティーというとThe Ritzを想像する人が多いと思いますが、また一味異なる優雅な内装とイギリスらしい美しいサービスを受けてみたい方にオススメなのが「Claridge’s」です。伝統的なスタイルを守りながらも、創意工夫に富んだアフタヌーンティーを提供しているので、ぜひエレガントな空間の中で午後の一時を楽しんでみてください。

    https://www.claridges.co.uk/restaurants-bars/afternoon-tea/

    The Savoy

    映画ノッティングヒルの恋人の最後のシーンでジュリアロバーツの記者会見が行われていたのもこのホテル「The Savoy」です。クラシックな雰囲気と豪華さが特徴で、テムズ川のほとりに位置することから美しい景色と共にお茶を楽しむことができるのオススメの理由です。サボイ劇場も隣にあるので、劇場のチケットを予約している方は、プリシアターディナーの代わりにアフタヌーンティーを堪能するのもありですね。

    The Dorchester

    ロンドンでも高級エリアであるメイフェアにあるロンドンでも有名な「The Dorchester」は、有名人の集まる大きなパーティーなどもよく開催されている老舗のホテルです。そのホテルで高級感あふれるアフタヌーンティーを楽しむことができます。イギリスの伝統的なスタイルのクラシックなアフタヌーンティーを味わいたい方はぜひこちらを訪れてみてください。

    https://shop.dorchestercollection.com/the-dorchester/en_tdl/traditional-afternoon-tea-at-the-promenade

    Ham Yard

    上記の3つは、ロンドン観光定番のアフタヌーンティーが楽しめるホテルですが、筆者が日常的に使っているのはこちらのホテル「Ham Yard」です。直前でもアフタヌーンティーの予約が比較的取りやすいのもオススメの理由ですが、コンサーバトリーなどもついた広々としたカフェ・レストランエリアは空間として居心地が良く、友達とのおしゃべりやビジネスの打ち合わせをしながら長居もしやすいのです。くつろぎながらアフタヌーンティーをしたい方には特にオススメです。

    https://www.firmdalehotels.com/a/restaurants-bars/london/ham-yard/menus/afternoon-tea/

    The Ampersand Hotel

    イギリスロンドンで、地元の人たちもよく訪れる一風変わったアフタヌーンティーを楽しみたい方に絶対オススメなのが、「The Ampersand Hotel」です。このホテルのラウンジでは、「サイエンス・アフタヌーンティー」なるものを楽しむことができます。試験管やビーカーなどに入った遊び心のあるアフタヌーンティーはドライアイスなどを使った演出もあって非常に面白いです。季節に合わせて異なるテーマのアフタヌーンティーを提供している時もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

    https://ampersandhotel.com/eat-drink/the-drawing-rooms/science-afternoon-tea/

    イギリスのアフタヌーンティーにおすすめのカフェ

    イギリスロンドンでアフタヌーンティーが楽しめるのはホテルだけではありません。高貴な雰囲気があったりインスタ映えしたりするカフェでアフタヌーンティーをいただくのもおすすめです。

    Sketch

    ロンドンメイフェア地区にあるレストランとしても有名なこのお店「Sketch」は、ピンク色を機長とした独特の内装でロンドンのおしゃれな若者たちの社交の場として長年親しまれてきた場所です。もちろん奇抜なのはインテリアだけでなく、Sketchでは斬新なアフタヌーンティーも楽しむことができます。個性的な空間でお茶を楽しみたい方、インスタグラムに映える写真をたくさん撮りたい方におすすめです。レストランとしても有名な場所だけあって、ケーキなどのお味の方もお上品で美味しいですよ。

    https://sketch.london

    The Wolseley

    クラシカルな雰囲気が漂うカフェで、伝統的なスタイルのアフタヌーンティーを楽しみたい方には「The Wolseley」がオススメ。アフタヌーンティーといえばここ!と言われるような老舗カフェで、ホテルにも劣らない高貴な雰囲気を備えた伝統的なアフタヌーンティーを楽しむことができますよ。

    https://www.thewolseley.com/menu/afternoon-tea/

    The Diamond Jubilee Tea Salon

    ロンドンの中心地ピカデリーサーカスから程近い、お茶のお店Fortnum & Masonの本店内にあるサロンもおすすめです。王室御用達のお茶のお店にあるだけあって、紅茶の味は間違いありません。アイコニックなグリーンと白を貴重とした店内も、清々しい高級感があります。お茶の後には、お店の方に立ち寄って、お土産もしっかり買って帰れるのが良いですね。

    https://www.fortnumandmason.com/diamond-jubilee-tea-salon

    Peggy Porchen

    上記の3点よりはだいぶカジュアルになりますが、インスタ映えする写真を求めて若者たちが集うのが「Peggy Porchen」。とにかく素敵な写真が撮れることで店の外に行列ができるようになったこのカフェは、近年店舗数も増やしてきました。ピンクやお花を基調したガーリーな写真を撮りたい方は、ぜひここでアフタヌーンティーを堪能してみてください。個人的にはビクトリア駅近くの店舗よりも、キングスロードにある店舗がオススメです。

    https://www.peggyporschen.com/pages/london-afternoon-tea

    Brigit’s Bakery

    ロンドンの街並みを車窓から眺めながらアフタヌーンティーを楽しめるのが、こちらの「 Brigit’s Bakery」です。コベントガーデンの近くにカフェとしての店舗も存在していて、とても可愛いお店ですが、せっかくならダブルデッカーを特別に改装したロンドンバスに乗ってアフタヌーンティーをいただいてみてはいかがでしょう?筆者も何度か取材で載せていただきましたが、ロンドンの名所を見ながらいただくアフタヌーンティーも格別でしたよ。

    https://b-bakery.com/

    イギリスのクリームティー

    イギリス観光の一環として欠かせないアフタヌーンティーですが、小食の日本人の感覚からすると、3時から5時といった時間帯に軽食とはいえない量のケーキやサンドウィッチを食べると、ランチやディナーはどうするの?と思ってしまう人もいるかもしれません。

    そんな方にオススメなのが、「クリームティー」と呼ばれるものです。

    イギリスのクリームティー(Cream Tea)は、アフタヌーンティーと非常に似た伝統的なイギリスの軽食のスタイルですが、サンドウィッチやケーキは出されず、スコーンと紅茶のみとなっているため、ランチとディナーの間のおやつとしていただくことができます。

    クリームティーは、アフタヌーンティーの最もイギリスらしい部分が抽出されているともいえます。というのもスコーンにクロテッドクリームとストロベリージャムをつけて紅茶と一緒にいただくシンプルな構成だからです。

    スコーンにクロテッドクリームとジャムをたっぷりと塗って楽しむのがイギリス流です。クリームティーは、元々英国南西部のデヴォン(Devon)とコーンウォール(Cornwall)の地域が発祥と言われていて今でも特に人気があるので、地方観光にいかれる方は該当地域で楽しまれるのも良いですね。

    まとめ

    ロンドンは世界トップの観光地ということもあり、有名どころのアフタヌーンティーは直前に予約しようとすると取れない!なんてこともしばしばあります。どうしても行ってみたい場所がある場合は、余裕を持って予約するようにしてくださいね。

    それでも取れない場合は、ぜひ上記にご紹介したカフェなどにチャレンジしてみてください。老舗ホテルなどに比べると予約が取りやすく、さらに観光客ではなくロンドンっ子たちがアフタヌーンティーを楽しむ姿を見ることもできますよ。