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英語の発音の練習法

    英語の発音の練習法

    英語の勉強はそれなりにしているのに、実際喋るとなるとどうも外国人にうまく伝わらない、録音して自分の英語を聞いてみたら、ネイティブからは程遠い発音でショックを受けた、なんてことはないでしょうか?今回はそんなときに使えるとっておきの英語の発音の練習法を伝授したいと思います。使いやすい無料教材も探してきましたので、下のリンクから早速実践練習していただけますよ!

    英語の発音の練習法

    発音を改善するためにやっていく練習のプロセスは以下の通りです。

    1. 練習用素材の準備
    2. リスニング
    3. ジョイニングのチェック
    4. 強調される語のチェック
    5. シャドウウィング
    6. 録音と聞き比べ
    7. 弱点の発見とその改善

    ⒈ 練習用素材の準備

    まず英語の発音練習に必要なのは、それほど難しくない英語の文章とネイティブが読み上げている音声です。ニュース記事など難しい文章を題材に発音練習をしようとすると、知らない単語などの意味を理解するのに気が行ってしまい、なかなか発音練習に集中することができません。ですので、自分の英語のレベルより少し低めの簡単な文章を題材にするのがよいと言えます。

    それから使う文章はモノローグのもの、つまり会話形式で複数の人がしゃべっているものではなく、一人の人が読み上げているものがいいです。会話形式の音声を使うと重なっている部分もありますし、複数の人がいると自分が誰の声を真似して発音しようとしているのか混乱してしまうことがあるからです。

    上記の条件を充したちょうど良い素材がBBCの英語学習サイトにありましたので、今日はこれを使って練習していきたいと思います。子供向けにストーリーを読み上げている動画です。動画を再生すると、英語のトランスクリプションも表示されますし、サイト内に書き起こし原稿としても上っています。レベルも子供向けなので発音練習にちょうど良いです。以下のリンクからご覧ください。

    https://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/features/childrens-stories/therobot

    ⒉ リスニング

    上記のリンクのビデオで、まずは1分30秒の「Nobody was controlling it. Cara was amazed.」のところまでとりあえず聞いてみましょう。その際に、知らない発音の単語がないか、今まで自分が発音していた音と違って発音されている単語がないかなどをチェックしながら聞いてみてください。もしそういう単語がある場合は、ビデオの下のトランスクリプションをワードファイルにコピーペーストするなどして、自分が間違って発音していた単語をマーカーでハイライトしてみましょう。

    1分半文のスクリプトチェックができたら、発音が曖昧な単語を辞書で引くなどして、その単語の発音記号を確認します。発音記号については以下のリンクの記事に詳しく書いていますので、合わせてご参照ください。英語は綴りと発音が一致しない言語です。よって綴りやカタカナ英語の発音に騙されて、正確な英語の音を知らないでいるということが多々あります。発音記号を見ることによって、視覚的に英語の正しい発音を確認することができます。それができたら、今度はその単語を自分で言えるかどうか実際に声に出して単語を発音してみましょう。

    英語の発音記号の一覧【これで英語のすべての音がわかる】

    ⒊ ジョイニングのチェック

    単語のチェックができたら、今度はジョイニングについてチェックしていきます。ジョイニングについては以下のリンクの記事にも書いていますが、簡単にいうと英単語と英単語の間の発音がどのように繋がったり変化したりするかということを指します。

    例えば、子音で終わった単語の後に母音が来る場合は、日本語と同じように子音と母音を合わせて一つの音として発音したり、母音の後に母音が続く場合はジョイナーと呼ばれる別の子音を間に入れることによって発音しやすくしたりするというものがあります。もっと詳しく知りたい人は『たった10日でネイティブに近づく英語発音講座』の本に詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。

    英語の発音のコツ【5つのポイント】

    英語の発音の本【バイリンガルMCが教える発音矯正法】

    ⒋ 強調される語のチェック

    今度は再びビデオに戻っていただき、単語の発音ではなく、文の中で他の単語よりも強調されている単語がどれかをチェックしていきます。ワードファイルのトランスクリプションに、下線を入れるなどして強勢の置かれる単語に印をつけていきます。

    それと同時に、どうしてその単語がその文の中で強調されているのかについても少し考えてみてください。英語の強勢の置かれ方は文の意味、それから話しての意図と非常に深く関係しています。

    単語のチェック、ジョイニングのチェック、強勢のチェックをしたところで、文章の全体を少し覚えてきたでしょうか。もしまだ文章に慣れていない感じがあれば、暗記しなくてもいいのですが、どんなことが書かれているかだいたい把握できるくらいまで何度か繰り返し読み直してみてください。

    ⒌ シャドウウィング

    文全体に馴染んできたら、今度はビデオを流しながら、語り手が読んだ通りに繰り返していきます。自分の声で語り手の声がかき消されてしまうようであれば、ヘッドフォンを使ってみてください。できるだけビデオの語り手の発音を真似しながら発音するようにしてください。

    これを何度か繰り返してネイティブの発音、ジョイニング、強勢、それから抑揚やリズムといったイントネーションに慣れていきます。

    ⒍ 録音と聞き比べ

     ビデオの語り手の話し方に慣れてきたところで、今度はビデオから離れて、スクリプトだけを見ながら英文を自分で読み上げていきます。実際の英会話ではお手本にできるような英語を誰かが言ってくれるわけではないので、ここまでにビデオで学んだことを自分の力で再現する力必要になります。ここではその練習をしています。

    一通り自力で音読できるようになったら、スマホなどで自分の音読の音声を録音してみます。録音した音声を聞き直して、ビデオの音声を比べてみます。よく耳を済まして、自分と語り手の発音やイントネーションの違いを観察することで、リスニング力も増していくのでぜひやってみてください。

    録音と聞き比べを行うことによって、自分の弱点を分析してください。ある母音、子音が苦手なのか、ジョイニングができていないのか、リズムや抑揚のつけ方が不自然なのか、それがわかったら、その点を改善するようにその音を繰り返して頭と体に叩き込みます。

    ⒎ 弱点の発見とその改善

    ここまで出来たら、今度はまたビデオに戻って続きをやります。1分ほどの区切りの良いところまでの文の塊を取り出して、⒉から⒍の同じ工程を適用していきます。その際に⒍で分析した自分の弱点に特に注意を払いながら練習するようにしてください。

    上記のBBCのサイトにはたくさんの英語学習用のビデオがあるので、しばらくはこれを使って練習していただけると思います。もちろん他の教材を使ってやっても構いません。発音の基礎についてあまり知識がないと感じる方は、私の英語発音講座の本を読んでいただくと基礎から理解していただけると思います。みなさんが思い描くような英語の発音に近づけることを祈っています!