会社勤めを辞めてフリーランスになりたいと思いつつも、本当にフリーランスの収入で生計を立てていけるのか、自分の理想とするライフスタイルを実現できるのか、不安に思っている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、2013年よりフリーランスとして生計を立ててきた私自身の経験に基づいて、フリーランスの本音をお話ししたいと思います。転職を考えている人、これからフリーランスを目指す人はフリーランスとして働くメリット、デメリットどちらも考慮してみる必要があると思いますので、是非参考にしてみてくださいね。
フリーランスのメリット
まずはフリーランスとして働くことの利点から上げていきたいと思います。基本的に私自身はフリーになってよかったと思っています。そう思っていなかったらおそらく7年間もフリーのスタイルを貫けていないかもしれませんね。ただ、フリーランスになることのメリットはデメリットの裏返しであることも多くあります。そういう意味で一番重要なのは、フリーランスという働き方が自分に合っているかをしっかりと判断することです。
自分のペースで仕事ができる
私がフリーになった一番の理由は、自分のペースで仕事が出来るからです。これは、ワーク・ライフ・バランスを取りたいという意味ではなく、自分が仕事を受ける1つ1つのプロジェクトにきちんと向き合うことが出来るという意味です。
会社勤めをしていたときは、自分のプロジェクトを抱えると同時に、同僚やアウトソースしているプロジェクトのサポートも同時にしなければいけなかったため、自分が責任をもつプロジェクトに全力を注げないことがよくありました。それが非常にフラストレーションでした。
フリーランスになった今は、自分が取るプロジェクトが全てです。依頼をいただく仕事の数が、これ以上手に負えないところに達したら、それ以降のお仕事はお断りしています。それはフリーランスだからこそ指名でいただく仕事に責任を持って対応したいという私なりの誠意のつもりなのです。
自分の実力や頑張りが収入に反映する
会社勤めをしていると、どれだけ頑張っても上司に認められず、昇給・昇進させてもらえない、ということもあるかもしれませんね。フリーランスは自分が上司であり部下でもありますから、頑張って仕事を取り、仕事をすればそれに見合う報酬を得ることができます。自分の頑張りがお給料やクライアントからの評価として目に見えることは、更なるモチベーションにも繋がりますよね。
ただ、逆に言えば自分が頑張らなかった、あるいは実力が足りなかったというときは、それもまた報酬に反映してしまいます。負の側面も自分の責任ということになりますので悪しからず。
通勤電車で揉まれることは(ほぼ)ない
会社勤めの一番の問題点は、満員電車での通勤ではないでしょうか?特に、東京など大都市の中心部の会社にお勤めの人は、通勤ラッシュの人混みに揉まれるだけで、体力を消耗されてしまうと思います。
フリーランスであれば、決まった時間に決まった場所に通勤するということは、クライアントとの打ち合わせや現場の仕事以外はありませんので、通勤電車から解放されることができます。ジムや買い物に行くのでも、平日の昼間の人が少ない時に行くことが出来るのは大きなメリットですね。
節税できる
ビジネスに必要なものを経費として計上できるため、源泉徴収の働き方に比べて節税をすることができます。特に、自宅をオフィスとして使っている人は、家賃の一部を経費として計上することで、それなりの額の節税が可能です。それ以外にも、パソコンや電話などフリーランスの仕事で使う物であれば、その一部を経費として扱うことができます。
面倒な人間関係から逃れられる
会社に勤めていると面倒な人付き合いを強いられることもありますよね。お付き合いで飲みの席に出席しなければいけなかったり、遅くまで接待に出向かなければいけなかったりと、色々と面倒なこともあると思います。フリーランスであれば、誰からもそのようなことを強いられることはありません。
もちろん、大切なクライアントさんとの関係を築き、維持することは重要ですが、最終的にはどのようなクライアントと付き合って行くのかを選ぶのも自分ですから、ビジネスの駆け引きと照らし合わせて自分のスケジュールを決めることができます。
いろんな仕事ができる
特定の仕事をこなす役職に対して雇用されたという立場と違って、自分の気持ちの向く方向に、そして自分がスキルを伸ばしていきたい方向へと自分で舵を取りながら、仕事の幅を広げて行くこともできます。また、同じオフィスにずっと通うというスタイルではなく、複数のクライアントさんと仕事をすることにもなるため、常に新鮮な気持ちでプロジェクトを受けることができます。
フリーランスのデメリット
ここまでフリーランスになるメリットについて見てきました。皆さんも、フリーになりたい気持ちがかなり湧いてきたかもしれません。でも、もちろん現実はそう良いことばかりではありません。
病気やケガへの保証はない
私はありがたことにいたって健康なタイプなので、怪我や病気で仕事ができないという状況に陥ったことは幸いにもありません。ただ、常に頭のどこかにあるのは、万が一働けないという事態になったら、会社がサポートしてくれるような保証はないということです。
また、風邪を引いたから今日はちょっと会社を休むというようなことにもなりません。フリーランスだとプロジェクトの締め切りを守って納品してこその報酬ですし、現場に出向いての仕事であれば行けなければ仕事はキャンセルです。有給休暇ももちろんありません。
孤独に感じる瞬間もある
自宅をオフィスとして仕事をしていると、孤独に感じる瞬間があります。私の周りの親しい友人はみんな会社勤めなので、平日の昼間に会えるような友達は少ないです。フリーランスの人が借りられる、ホットデスクなどのシェアオフィスもたくさんありますが、実際のところ会費は結構高いです。
よって私はカフェなどで仕事をすることが多いのですが、それでも同僚や上司の存在がちょっと恋しくなるようなこともなくはないのです。
仕事が少ない月もある
私は幸運なことに、2013年に独立してから一度も会社勤めをしていた時の収入を下回ったことはありません。ただ、月単位で見ると、毎年お盆休みや年末年始などは比較的仕事が少ないです。業種や実力にもよると思いますが、毎月決まったお給料を貰うということに慣れている人は、不安に感じることもあるかもしれません。残念ながら成功や安定に保証はないのです。
会計やマーケティングも自分の仕事
フリーランスというのは、自分でビジネスにまつわる全ての仕事を請け負わなければいけないということでもあります。つまり、会社に勤めていれば経理が担当してくれるような確定申告にも自分で責任を持たなければいけなかったり、自分でマーケティング活動をして仕事を取ってこなければいけないということでもあります。
自分の好きな仕事で独立したいというのはもちろん素晴らしいですが、それ以外の面倒な仕事も外注できるようになるまでは自分でやらなければいけない仕事なのです。
日常での学びが少ない
オフィスという場所は、そこにいるだけで刺激がある場所でもあります。もちろん面倒な人間関係から解放されるのは良いことなのですが、上司や同僚が常にそこにいるというのは、彼らと関わり一緒に仕事をするだけで、自然と学んでいることも多いのです。悔しい思いをしたからこそ、モチベーションを得られたということもあるでしょう。
フリーランスになると、すでに自分が持っているスキルをクライアントに提供して報酬を貰うという立場になります。すると、スキルアップを意識して行わない限り、仕事をするという日常の中で大きく成長する機会は少ないです。
うっかり部屋の掃除
起床時間からランチの時間まで、生活のルーティーンの自由度が高い分、自己管理能力が求められます。家で仕事をしていると、私はよくうっかり掃除を始めてしまい、気づいたら家の中が完璧に片付くまで気が済まなくなっているというようなこともたまにあります。
自宅には様々な誘惑もあるので、家という同じ場所にいても、仕事とプライベートに時間や空間の仕切りをしっかりと設けることが必要かもしれませんね。
まとめ
以上がフリーランスとして7年生活している者の本音です。皆さんは、フリーランスという働き方が向いていそうだと感じましたか?それとも、会社勤めがいいと思いましたか?
フリーランスは、副業やパートタイムとして始めることもできると思います。また、会社勤めがいいと思ったけれど、何か刺激が欲しいと思った人は、転職を考えて見るのも良いと思います。皆さんが素敵なキャリアを見つけられることを願っています!