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英語面接対策:スピーキングのコツ

    英語面接で使えるスピーキングのコツ

    自分が経験をしたこと、よく知っていることについて話すのは簡単です。でも、英語面接などで、今まで考えたこともなかったことに対する意見を求められて、言葉に詰まったという経験はないでしょうか?さらにそれが、母国語でない言語で回答しなければならないということになると、更に難しく感じられます。

    この記事では、想定していなかった質問に対する回答や意見を、英語でもその場で即座にまとめてうまく表現できるようになるための即興スピーチテクニックについて説明していきます。

    英語面接対策:スピーキングのコツ 

    アジア人は考えてから話す習慣がある

    私自身、語学学校や大学、あるいはパーティーやネットワーキングイベントなど、大人数の人が英語で議論をするような環境で、なかなか発言できないという経験をしてきました。昔は英語のレベルが低いから議論のペースについていけないのだと思っていたのですが、ある人から言われたことがきっかけで、それが理由ではないと思うようになりました。

    ある研究によると、欧米では喋りながら考えるという習慣があるのに対し、アジア圏では考えを巡らせた後に喋り始めるという習慣があるそうです。それゆえにアメリカの大学などで欧米人の方が、教室内で発言する機会が多くなっているというのです!

    スタンフォード大学の記事
    https://labs.psych.ucsb.edu/kim/heejung/kim_2002.pdf

    考える時間なく発言しなければならないことはよくある

    考えがまとまっていないのに話し始めると、話し方がしどろもどろになるだけでなく、理路整然とした議論をすることができません。でも、実際のビジネスの場で、考える時間が与えられずに発言しなければいけないような場面はたくさんあります。

    例えば就職の面接です。ある程度質問を想定して、答えを準備していくことはできます。でも、想定外の質問が出たとき、あなたは自信をもって答えることができるでしょうか?あるいは会議で自分は発言しなくてもいいと思っていたようなときに突然意見を求められたら、あなたは即座に反応することができますか?

    インプロ力は鍛えることができる

    インプロなどとも呼ばれる即興で話をするテクニックが苦手は人は、トレーニングで身に着けることができます。即興劇を演じる役者さんが受けるようなトレーニングコースもあって、そのテクニックが近年はビジネストレーニングの一貫としても使われるようになっています。

    私が初めて即興スピーチのワークショップに行ったとき、出されたお題はなんと「芝刈り機(grass mower)」でした。そもそも一軒家に住んだことがなかったため、芝のある庭に無縁の私は、芝刈り機について語れるような経験もネタも持ち合わせておらず、焦ったことをよく覚えています。

    今考えてみれば、芝刈り機をお題にどんな話をしても良いと言うことだったわけですから、気の利いた創り話の一つもできたのでしょうが、とにかく当時は芝刈り機について知っていることを羅列するのが精一杯でした。

    英語の発音矯正コース

    即興で話すためのトレーニング

    その後、他のワークショップや実際の仕事経験を通して、即興スピーチをする時に自分の思考過程に変化が生まれるようになりました。即興でスピーチをする能力を徐々に上げていく過程で経験してきた思考パターンは次の通りです。

    思いついたことを言葉にする

    まず最初は、出されたお題や繰り出された質問について、即座に思いついたことを言葉にしてみるのが良いと思います。例えば、「What is your favourite food?」と言う質問に答えるとします。とっさに頭に浮かんだ答えは「グラタン」だったものの、他にもっと自分の好きな食べ物があるような気がする時があります。でも「もっと適切な答えがないか」と思考を巡らせ始めると焦ってしまい他のアイディアを思いつかなくなってしまいます。

    まずは最初に思いついたものをテーマに、思いつく限りの説明を加えて行きます。聞いている相手は、あなたが選んだ答えが、本当にあなたの大好物かどうかなどと言うことはどうでもいいのです。いかにそれが好きな理由や好きになった経緯を言葉にできるかと言うことの方がずっと大切なのです。

    連想ゲームをする

    1つの答えについて説明をすることができるようになったら、今度は話している間に他の答えを思いつくかどうか試してみましょう。「What is your favourite food?」と聞かれたからといって、たった一つの答えに執着しなければいけないということはありません。

    「グラタン」ということで話し始めて、もし話している途中に「コロッケ」も大好きだったなと言う気がしたら、「私のもう一つの大好物」と言うことでコロッケの話もしても良いのです。更に機転を効かせられるようなら、結論部分で2つの大好物を合わせたグラタンコロッケが一番好きなものということになります、という風に締めくくっても良いのです。

    この練習をするときは、まず論理立てて話すということは意識しすぎず、話している間に他のアイディアを思いつくことができるかどうかということにフォーカスしてみましょう。

    思考過程を言葉にする

    次のレベルを目指すのであれば、思考過程を言葉にしていくということを考えてみると良いと思います。今度は「What is your favourite movie?」という質問に答えることを考えてみましょう。もしあなたにとって大好きな映画がたった一つ存在して、それが絶対的なのであれば、与えられた時間ギリギリまでその映画について語ることができ、それは素晴らしいことだと思います。

    でも、もし一つ心に決められるようなタイトルが思いつかないのであれば、「最近見たあの映画はこうだった」と言うところから、緩く話を始めることも可能です。その映画がサイコスリラーだったとしたら、自分はそう言うジャンルの映画が好き何だと分析できますね。そうすると似たジャンルで他に好きな映画のことも話題に出すことができます。それから全く違うジャンルの映画が閃いたなら、なぜその映画が好きなのかを説明しながら、自分の映画の趣味の傾向について分析していくのです。

    最初にテーマを絞らなければいけない訳ではありません。スピーチを通して、あなたの好きな映画に対する思考分析をし、その過程をそのままに言葉にして話すと言うのも一つの方法なのです。

    柱を立ててその間を埋める

    なんども即興で話すことを繰り返していると、実際の経験に基づいていなくても、また、今までに考えたことのないようなことでもそれなりに説明のつく話をすることができるようになってきます。そうなってきたら、最初に答えとして思い描くものを、一つの物事から、スピーチ全体の図式に置き換えるようにしていきます。

    例えば、「Is it always best to tell the truth?」と言う質問に答えるとしましょう。スピーチに慣れていない人は、この質問にイエスかノーかどちらかで答えようとすると思います。連想や思考過程を言葉で表現できるようになれば、両方の立場から議論できるようになっているはずです。それをさらに推し進めるのであれば、議論の構造を最初に描くようにするのです。

    例えば、「正直であること、誠実であることは重要だと信じていた」→「ある職場での経験から、必ずしもそうでないと思うようになった」→「建設的なコミュニケーションとはこう言うものだ」と言うような柱を図式として頭に描きます。それを元に、話していく中で柱と柱の間のギャップを埋める説明や理論を展開していくようにするのです。


    ビジネス英語コース

    ちょっとしたテクニックで話がうまくなる

    質問を繰り返して時間を稼ぐ

    質問を受けてたら、すぐにその答えを返そうとするのではなく、相手がいった質問を繰り返し、吟味して、少し間を置いてから話し始めても全く問題ありません。考えていると、答えに詰まったと見なされると思うかもしれませんが、質問から答え始めるまでの間は、少し間が相手も自分が思うより相手からすると違和感がないことが多いです。

    感じていることを言葉にする

    うまい話者、あるいはリラックスしている話し手によく見られるのが、「それは難しい質問ですね」とか、「それはなかなか哲学的な質問ですね」などといった自分がその場で感じていることをそのまま表現すると言う行動です。こういった一言を入れると、考える時間を稼ぐことができます。また少し黙って考えを巡らせても、相手がその理由をわかっているため、間が持ちやすくなるのです。

    フィラーワードを間に置き換える

    思考がまとまっていない状態で話し始めた、あるいは必死に考えを巡らせながら話している人によく見られるのが、「あぁ」とか「えぇ」といったフィラーワードです。これは自然なスピーチでは入るものなので、完全に無くさなくても良いのですが、思考の時間を埋めるために唸り声をあげているのであれば、そのフィラーワードを落として、間に置き換えてしまいましょう。考える時間をもらっても、自分が思うほど相手は違和感を感じていないものです。

    質問を摩り替える

    これは、政治家などがメディア対応などの時に使うテクニックですが、極端に言うと質問とは関係なく、自分の言いたいことを喋ると言うものです。全く質問と関係ないことを言うと、コミュニケーションのできない人と見なされることもあるので、あまりにかけ離れた答えはよくないですが、多少質問のアングルを変えて、自分の強みを見せることのできる答えやストーリーに持っていくことはできると思います。

    あなたが自信を持って何らかの意見を言い、相手がなるほどと思ったら、元の質問がどんなものだったかと言うことについては意外と誰も気に留めていないものなのです。実際私もジャーナリストとして質問をしますが、質問は相手の本音を引き出すものであって、必ずしもそれに的確に答えてもらいたいと言うことではない場合が多くあります。もちろん法廷での質問であれば別ですが、パブリックスピーキングの場は自分の強みを見せるチャンスとして使えると良いですね!