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目標を達成する方法

    目標を達成する方法

    キャリアアップのため漠然とした目標はあるけれど、どうやって達成すればいいのかわからないという人に朗報です。何十年にも渡って欧米のプロフェッショナルたちが使ってきた目標達成シートを使えば、どんな目標でも必ず達成することができます!

    目標を達成する方法

    目標を達成するためには、目標達成シートを使います。その目標達成シートとはどんなものかというと、「SMARTフォーミュラ」と呼ばれるものです。

    その起源は1981年に遡り、George T. Doranという人物によって提唱された方法で、適切な目標の基準でもあることから、「Smart Criteria」とも呼ばれています。本当に最近ジムのチラシに乗っていたり、スポーツ選手の啓発セッションで使われていたりと、本当にいろんなところで見かけます。

    まずは、SMARTフォーミュラをご存知ない人のために基本の説明からしていきましょう。SMARTフォーミュラは、目標設定に使う指針です。なぜ「SMART」と呼ばれるかというと、目標設定のそれぞれの基準が次の5つによって定義されていて、それぞれの頭文字を取るとSMARTになるからです。それぞれの定義と使い方について早速見ていきましょう。

    目標達成シートSMARTとその使い方

    この目標達成シートがSMARTフォーミュラと呼ばれるのは、SMARTという語の頭文字がそれぞれ目標の立て方と近づき方の指標になっているからです。SMARTフォーミュラは以下の5つから成っています。

    1. Specific 
    2. Measurable
    3. Attainable
    4. Relevant
    5. Time bound

    1. Specific 

    まず目標ははっきりしていて、明確な終着点が見えていないといけないといけません。そうでないと努力をする対象にブレが生まれて、達成のためのモチベーションを保つことができないからです。ではどうやって明確な目標を立てるのか?次の5つのWについて考えてみましょう。

    • What do I want to accomplish?(何を達成したいのか?)
    • Why is this goal important?(なぜその目標が重要なのか?)
    • Who is involved?(誰が関わっているのか?)
    • Where is it located?(どこで起こることなのか?)
    • Which requirements and constraints are involved?(どんなことが必要で、どんな制限があるのか?)

    例えば、なんとなく電子書籍を出版したいと思っているとします。5つのWについて順番に考えていくと、

    • 何を達成したい?⇨1冊の本を書きたい
    • なぜそれが重要?⇨仕事における信頼性を高められる
    • 誰が関わっている?⇨自分で書き、Amazonで自費出版する
    • 場所はどこ?⇨日本
    • 条件や制限は?⇨最低枚数の原稿が必要

    よって、「Amazonで自費出版するために十分な枚数の自分の仕事についての本を日本語で書く」とすることができます。

    今度は私自身の場合はこうなりました。

    • 何を達成したい?⇨完全デジタルのビジネスプラットフォームを持ちたい
    • なぜそれが重要?⇨コロナウィルスのせいで家から出られず普段の仕事ができない!
    • 誰が関わっている?⇨とりあえずは自分一人
    • 場所は?⇨自分はロンドンにいて、対象は日本人
    • 条件や制限は?⇨日本語メディアは今までやっていなかったので、検索エンジンにひっかるだけのコンテンツを作る必要がある

    よって「ビジネスプラットフォームとして成立するだけのコンテンツを日本語で作る」となりました。

    言語学習に関してもこのフォーミュラを適用することができます。

    • 何を達成したい?⇨フランス語を話せるようになりたい
    • なぜそれが重要?⇨フランスでの取材やフランス出張の際に話せると自由に動ける仕事の活動範囲が広がる
    • 誰が関わっている?⇨とりあえずは自分
    • 場所は?⇨自分はロンドンに住んでいるので、ロンドン
    • 条件や制限は?⇨今ロックダウンで留学などはできない、お金はかけたくない、時間は1日1時間程度でやりたい

    これをまとめると、「無料教材を使ってロンドンの自宅で1日1時間程度フランス語のビジネス会話の勉強をする」とすることができます。

    2. Measurable

    個人的には5つの基準の中でもっとも重要な要素だと思うのがこれ、測定可能かという点だと思います。というのは、はやり数字というのはとても正直だからです。どれくらい進歩したかということを着実に把握し、また目標達成したかどうかを判断するのに、絶対必要ですよね。測定可能な目標を立てるに当たって考えてみるとよいとされているのが次の3つです。

    • How much?(どれくらい?)
    • How many?(いくつくらい?)
    • How will I know when it is accomplished?(達成したときは、どうしたら達成したと知ることができるか?)

    まずは電子書籍の例で考えてみると、「1冊の本として出版するに十分な、原稿用紙200枚相当の原稿を書く」となります。

    私の場合は、ブログやYouTubeはまずは100〜200のコンテンツを制作するところからと言われているので、とりあえず「100のブログ記事と、100のYouTubeビデオを作る」となります。高い目標を掲げると、途中で諦めてしまいそうなので、当面の目標設定は低い方に合わせておきます・笑。

    フランス語については、先日別のビデオでもお話ししたように、英語が話せる人がフランス語を習得するのにかかる時間として、600時間というのが一つの基準になります。ですから、とりあえず「600時間フランス語の勉強に費やす」としておきましょう。

    3. Attainable

    続いて問われるのが達成可能性についてです。目標設定があまりに高すぎるとそれに圧倒されて諦めてしまうことがあるので、少し噛み砕いていく必要があるようです。もちろん今すぐに100記事かけるわけでも100本ビデオを作れるわけでもありません。それと同時に、障害になっているものがあるかについても考慮していく必要があるようです。

    • How can I accomplish this goal?(どのように目標達成するのか?)
    • How realistic is the goal?(その目標はどれくらい現実的か?)

    電子書籍の例だと、「1日6枚書けば34日間で204枚の原稿を書き上げることができる」となります。原稿用紙6枚であれば1日でも現実的に書ける分量です。

    私の場合は、「1日2本のブログ記事を書き、2本のビデオを作れば、50日間で100本を達成することができる」ということになります。

    フランス語の方は、「1日1時間勉強すれば、1年で365時間。よって1年半ちょっとで600時間達成することができる」ということになります。

    4. Relevant

    目標設定する分野が、自分に直接的に関係あり、直接的に利益をもたらしてくれるものでなければいけないという基準もあります。そうでなければ、やっている意味を失ってしまう、あるいは達成してもなんの意味もなかったということになってしまいます。これをチェックするために考えてみる必要があるのが以下の問いだそうです。

    • Does this seem worthwhile?(これはやる価値がありそうか?)
    • Is this the right time?(今がやるのにふさわしいときなのか?)
    • Am I the right person to reach this goal?(自分はその目標にふさわしい人なのか?)

    電子書籍の例だと、「仕事において信頼性を高められ、自分の専門分野について書く本であるから、キャリアの進歩にも直接貢献してくれるものとしてやりがいがある」と考えることができます。

    私の場合は、コロナウィルスという不測の自体によって強要された状況ではあるものの、出張が多すぎる日常に少しうんざりしてたことや、このままの生活では子供を持つことができないと思っていたこと、さらにロックダウンという強制がなければ仕事を断ってまでプラットフォーム作りをしようとは思わなかったということを考えると、今やるに十分値することと言うことができます。

    フランス語の方も、大学時代からなんとなく勉強したいと思ってきたものの、なかなか本腰を入れることができなかったものでもあります。実際フランスへいくことはよくあり、ちゃんと話せたら便利なのは間違いありません。ロックダウンで時間ができた今こそ、本格的に目標を立てて達成すべきことの一つということができます。

    5. Time bound

    最後に問われるのが時間の制限になります。時間枠を設定することで目標をより明確に数量化することができます。フォーカスを保つための指針にもなり、また自分にプレッシャーをかけることもできます。

    • When?(いつ?)
    • What can I do six months from now?(6ヶ月後には何ができるか?)
    • What can I do six weeks from now?(6週間後には何ができるか?)
    • What can I do today?(今日は何ができるか?)

    電子書籍の例だと、「1年後には本の著者として信頼を得たビジネスマンになる、6ヶ月後にはAmazonで本が売られている、6週間後には本が完成している、では今日何をするか、6ページの原稿を書く」となります。

    私の場合は、「6ヶ月後にはデジタルプラットフォームからの収入を得られるようになっている、6週間後にはほぼ100ずつのコンテンツがプラットフォームに上がっている、では今日何をするか、2本の記事と2本のビデオを作る」となります。

    フランス語の方は、「2年後にはビジネスでも流暢にフランス語を話している、6ヶ月後には日常会話がもう少し上達している、6週間後にはポッドキャストを30本聴き終えている、今日はポッドキャスト1本と、Duolingoをやる」となります。

    これで目標設定ができました。これを元に、目標達成の評価をし、必要に応じてそれを改変しながら設定と達成を繰り返していくと良いそうです。

    まとめ

    正直言って、私自身はこのSMARTフォーミュラについて最初かなり懐疑的でした。というのは私は結構目標を数量化するのが好きなので、もともと1日のノルマという考え方はしていたのです。

    でも、面倒臭いなと思いながらも友人のすすめで、5つの工程を全部をやってみたところ、「なぜやるのか、どうしてそれが重要なのか」という部分が抜けていたことに気づきました。モチベーションって曖昧なコンセプトのようで、目標達成には大切な要素なんですね。

    みなさんも一度このフォーミュラを使って目標設定をしてみてください。効果があったかどうかのご報告もお待ちしております!