日本人が英語を話せない3つの理由

日本人が英語を話せない理由

一生懸命勉強しているのに、いつまでも英語が話せるようにならない!そんなフラストレーションを抱えている方に、一度チェックしてもらいたい3つのポイントがあります。英語が話せない、上達しないのは、学校の教科としての英語が得意だったかどうかとは全く関係ありません。英語の上達の鍵は、コミュニケーションに対するアプローチにあります。

私自身、中高時代は英語がとても苦手でした。でも、大学の夏休みに行った1ヶ月の語学留学がきっかけで、今はロンドンを拠点に世界中の人たちと一緒に仕事をしています。この記事では、日本人が英語を話せない3つの理由と、そして英語の上達に欠かせない2つの原理についてお話ししていきます。

日本人が英語を話せない3つの理由

日本人が英語を話せない理由は、次の3つです。

  1.  言葉を発しない
  2.  日本語の単語にとらわれている
  3.  日本語の文の構成にとらわれている

どうすれば改善できるのかも含めて、順に詳しく見てみましょう。

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言葉を発しない

多くの日本人が英語を話せない大きな理由が、恥ずかしいと思って言葉を発しないというのに当てはまると思います。下手な英語を誰かに聞かれたら恥ずかしいという思いは、誰にもあると思います。下手なのに出しゃばるなっていう文化もあると思います。さらに残念なのは、私たちが下手な言語で頑張ってコミュニケーションをとろうとしているのを笑う人も実際います。

でも、一晩で突然英語が話せるようになるという魔法のレシピはありません。自分の口で英語を話さなかったらいつまでも話せないままです。それに、そうやって下手な英語を笑う人がいても、頑張って発したとの言葉を聞いてわかってくれる人がいるのだったら、笑う人のことなんてどうでもいいと思いませんか?

英語圏で生まれたのでない限り、誰しも英語が話せなかった時を経験しています。帰国子女だって初めて親御さんが海外赴任になったとき、現地の学校に放り込まれて通じない、という経験をしています。私も18歳で初めてイギリスに来たとき、通じない、どうしよう、という経験をしています。大学院生として正式に渡英したときですら、様々ななまりの英語で話されるクラスのディスカッションについていけず、苦労したことを覚えています。

通じない、どうしよう、という経験は、誰しもが通らなければいけない関門なのです。でも、何度も英語を口に繰り返しているうちに、あ、通じた!という瞬間に出会うようになります。その小さな喜びが徐々に自信に変わっていくのです。

もし、あなたがまだそれを経験していないのであれば、まずは知っている言葉を自分の口に出して発してみてください。英会話教室などの安全な場所で始めるのももちろんいいと思います。私も語学学校の個人レッスンを受けていたこともあります。でも、外の世界で通じたときにこそ、私は英語が話せるという実感をより大きく感じることができると思います。

ちなみに中国人やインド人なんて、本当に下手な英語でガンガン人前で喋っています。日本人の慎ましやかな国民性ゆえに、なかなかそういう態度でコミュニケーションを取れないのかもしれませんが、英語のレベルのことはあまり心配せずに、私たちもどんどん喋っていきましょう!

 日本語の単語にとらわれている

まず自分が言いたい言葉を日本語で考えて、その英語訳がすぐ見つかったときは、その言葉を使って英語を話すことができますね。お茶を頼みたかったら、「お茶」は「tea」だから、「Tea, please?」で大丈夫です。

でも、日本語で考えて思いついた言葉の英語訳を知らないとき、それに当たる言葉を思いつかないときは困ってしまいますね。

例えば、「悔しい」という日本語があります。わりとよく使う日本語です。この言葉を日本語に訳そうとすると、なかなか適切な訳語が見つからないのではないでしょうか?みなさん、なんと訳しますか?

辞書を引いてみると「frustrated」や「regrettable」が出てきます。でも「frustrated」は日本語でもいう「フラストレーションを感じる」ということです。苛立ちと悔しさってちょっと違いますね。それから「regrettable」は「後悔する」ですから確かに悔しいという漢字は入っていますが、ちょっとニュアンスは違います。

他にも似たような言葉で「shame」で「残念」、「disappointed」で「がっかり」などもあります。でもそれぞれ状況によって「悔しい」をどの意味で言おうとしているのかによって異なる英語を選ばなければいけないことになります。

個人的には「mortified」で「屈辱を感じる」とか、あるいは「angry」で「怒りを感じる」も近いと思います。私にとっての悔しさというのは屈辱とか怒りの要素が強いからです。

ただ、一対一対応ではないというところが難しいところです。

そういうときには、日本語に英語の訳語を対応させようとするのではなく、自分が知っている英単語の中から一番近いと思う語を探し、それを使って言いたいことを表現してみましょう。私たち日本人にとっては頻出単語である「悔しい」に直接当たる英語単語がないということは、英語圏の人たちはそもそもこの語を自分たちの感情表現にあまり使わないということだからです。

 日本語の文の構成にとらわれている

旅行会話などでは問題ないのに、ビジネスやアカデミックな場面で人と話すとき会話についていけないと感じるようであれば、それは文章の捉え方や物事の考え方がまだ日本式なのだと思います。

例えば、「あなたは美しいです。」という日本語を英語に訳すことを考えてみましょう。「あなた」は「you」、美しいは「beautiful」「ーは〜です」は「be動詞」を使うけど、「you」の後に続くから二人称単数現在で「are」になって

「You are beautiful.」

という風に学校では習います。では、次の例を英語でいう場合はどうしますか?

「このテーブルはここからあそこに動かさないといけない。」

英訳としては、次のような文が考えられます。

1:We have to move this table from here to there.
「私たちはこのテーブルをここからあそこへ動かさなければいけない。」

2:This table needs to be moved from here to there.
「このテーブルはここからあそこへ動かされる必要がある。」

1の方では「私たち」というのは日本語に出てきていないので、訳すというよりは状況に応じて情報を足しています。

2では受動態を使っていますが、これはテーブルから見た場合の動きに合わせて取り入れたもので、日本語を訳したものではありません。

よって、論理的に曖昧な日本語は、一度論理的に整理して英文を再構成するという作業が必要になるわけです。

この日本語の最も重要な文意は、「テーブル」が「ここ」⇨「あそこ」という動きをするという部分です。それを伝えればいいわけですから、言葉として考えるのではなく、動きの図として捉え、テーブルの動きの論理性を英語で表現するというと、脳内での処理がずっとスムーズになります。

これら3つのポイントについて、今一度チェックしてみてください。ひっかかる点があれば、少し英語の捉え方をシフトさせてみてください。

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英語の上達に欠かせない2つの原理

毎日勉強しているのに、実際外国人と英語で話すとなると自分の英語力はまだまだ足りないと感じる。それは、あなた英語学習に英語の上達に不可欠な2つの要素が抜けているからかもしれません。英語の上達に欠かせない原理とは次の2つです。

  1. 誰かとどうしても話してみたい、繋がりたいという熱望(Passion)
  2. がむしゃらにコミュニケーションをとって通じ合えたときの喜び (Pleasure)

抽象的な言い方なので、実感が持てない人もいるかもしれません。でも、これは心理学的事実に基づいていて、同じ時間をかけて英語を学習した時に、上記の2つの要素があったかどうかで、習得度には歴然とした差がでます。なぜなら人は興味を持ったことに対して、またリラックスして快感を感じる環境で、より優れた記憶力を発揮するからです。

同時に、興味のあることや楽しいと感じることであれば、自然とその活動に費やす時間が長くなって、自然と学習時間が長くなります。より優れた記憶力と、より長い学習時間が相乗効果をもたらして、より高い習得度に繋がるのです。

語学上達のプリンシプル、私はそれを「2つのP」と呼んでいます。

苦手だった英語を克服した過程

私はバイリンガルMCとして人前でも英語を話すような仕事をしていますし、撮影コーディネーターとして海外の有名スポーツ選手や科学者などのテレビインタビューなんかも担当させていただいています。 でも私は日本生まれの日本育ち。大学に入るまで海外に行ったことすらありませんでした。

そんなこともあって、色々な場面で必ず聞かれるのが「どうやって英語を習得したんですか?」 という質問です。 日本でも英語が話せる人が増えてきたとはいえ、まだ日本人の英語コンプレックスは蔓延しているようですね。私はいつもこう答えています。 

「友達と飲んでるうちに話せるようになってました。」 

この事実は、上述の2つの原理と実は深く繋がっています。今は、英語が得意な人と見なされる私も、中学時代の一番の苦手科目は英語。では、一体何がターニングポイントになったのか? それは18歳の時のイギリスへの旅だったと思います。  

私は英語が苦手だったので大学に入ると、留学経験のある人や帰国子女に囲まれた英語のクラスは正直居心地がよくありませんでした。それで、夏休みに短期語学留学をすることにしたわけです。 英国オックスフォードでのホームステイと語学学校。

人と知り合うことが私を変えた

その語学学校の授業で学んだことが、私のその後の人生を変えたとは思いません。 私の英語のレベルを上げてくれたのは、人との出会いだったと思います。

イギリスへ向かうの飛行機の中で、ロンドンに住むイタリア人デザイナーの男性と知り合いになったのです。オックスフォード滞在中、その人がロンドンに招いてくれて、週末になるたびにオックスフォードからバスに乗ってロンドンに遊びに通いました。 ロンドンではパブだけではなくて、ギャラリーオープニングや、ホームパーティーなど、様々なイベントに誘われるがままに顔を出しました。英語も本当に下手だったので道に迷って電話しても説明されている生き方がわからなくて、スマホが出回る直前の時代でしたから、夜の街を彷徨ったこともありました(笑) 

私、話せるかも、という感覚

でもそうやって世界中からきたいろんな人と知り合う中で、その人たちともっともっと話してみたいという気持ちが募っていきました。その経験には、語学学校で学ぶ英語よりももっとずっとパワフルなインパクトがあったのです。

 当時の私の英語力はスムーズなコミュニケーションからはまだ程遠かった。それでも国際色豊かな友達に囲まれて、ちょっとほろ酔いになればうまく話せない恥ずかしさなんて消え去ってしまう。 勢いで何かを伝えようと必死にコミュニケーションをとっているうちに、「なんか私英語話せるかも。」と思ったのが、最初の一歩だったような気がします。 

もちろんその当時の英語なんて、今思えば本当に酷いものなのですが、そこに私のその後の人生を変える一番大事なエッセンスがあったように思います。  

この「2つのP」なしに机に向かっていても、私は英語ができるようにはならなかったと思います。もちろん語学という学問が好きという人は別なのでしょうけれど、私は語学という学問の勉強は好きではなかったので、英語習得のためにはロンドンというカラフルな街と素敵な登場人物が必要だったのだと思います。 

ワクワクすること、楽しいことなら頑張れるものですよね? 今はフランス語勉強中なのですが、当時のような誰かと繋がって世界が広がっていくワクワク感をまた取り戻したいなと思いながらやっています。