ニュートンの運動法則は中学校で習ったはずですが、みなさんは3つの法則を覚えているでしょうか?
- 慣性の法則
- 運動の法則
- 作用反作用の法則
として習った3つの物理の法則がニュートンの運動法則と呼ばれるものです。ニュートンがこの法則を基礎に築き上げた力学法則は「ニュートン力学(Newtonian Mechanics)」と呼ばれ、相対性理論や量子力学などと区別して考えられます。
相対性理論の扱う光速レベルの世界や、量子力学の扱う原子レベルの微細な世界を記述するのに適した体系ではないのですが、私たちの日常的に経験する物理的現象のほぼ全てを記述ことのできる素晴らしい力学体系なのです。
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ニュートンの運動法則
ニュートンの第1法則(慣性の法則)
ニュートンの第一法則は、日本語で一般に「慣性の法則」と呼ばれるものですが、英語では一般に「Newton’s First Law of Motion」と呼ばれます。この法則は「外的な力が作用しない物体は、加速することなく一定の速度で動き続ける」というものでしたね。
のとき
となります。ここで
ニュートンの第2法則(運動の法則)
第2法則は日本語で「運動の法則」と呼ばれるものです。動いている物体に力がかかると、その物体は加速しますね。
さらに大きな力がかかると、加速する割合が大きくなります。つまり物体の加速度は力に比例するということです。このとき物体にかかる合力に対する加速度の割合は一定です。合力の絶対値を加速度の絶対値で割ったものを慣性質量、あるいは質量と呼びます。
ちなみに、私たちが普段「重さ」と呼んでいるものは、「質量」とは区別して考えます。重さ
ニュートンの第2法則は、
- 物体に外的な力が作用する場合、物体は加速する。
- 加速の方向は合力の方向と同じである。
- 物体の質量に物体の加速度を掛けたものは、力の合力のベクトルになる。
というものです。式で表すと以下のようになります。
ここで、
ニュートンの第3法則(作用・反作用の法則)
ニュートンの第3法則は、日本語で「作用・反作用の法則」と呼ばれるものです。
- 物体Aが物体Bに力を及ぼす場合(作用:action)、物体Bもまた物体Aに力を及ぼす(反作用:reaction)。
- これらの2つの力は大きさが同じで、方向が逆である。
- これらの2つの力は異なる物体に対して作用する。
式で表すと以下のようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?中学時代に何気なく理科の授業で習ったニュートンの運動法則ですが、ニュートンが体系化した物理学は科学革命とも呼ばれます。歴史上においても、普段私たちが目にする自然現象をシンプルな数式で表すことに成功したニュートンの偉業は非常に高く評価されているものなのです。