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なかなか吸収されない絨毛膜下血腫はいつ治る?【経過と体験談】

    絨毛膜下血腫はいつ治る

    妊娠初期に絨毛膜下血腫が見つかると、とても不安になりますよね。私は妊娠8週で初めてエコー検査を受けたときに、絨毛膜下血腫があることを指摘されました。

    それから、3ヶ月ほどインターネットの情報を漁り続けることになるわけですが、一番役に立ったと思うのは、実際に絨毛膜下血腫を経験した人たちのブログ記事でした。

    妊娠中に絨毛膜下血腫があると言われて、不安に思っている妊婦さんたちの不安が少しでも消えるように、私も自分の体験談をブログ記事として記しておきたいと思います。

    絨毛膜下血腫はいつ治る?

    妊娠8週:絨毛膜下血腫の診断

    私が絨毛膜下血腫があると診断されたのは、妊娠8週で初めて行ったエコー検査でのことでした。私の住んでいるイギリスでは、12週になるまで公立病院でのエコー検査は受けられないため、心拍だけでも確認しようと思って出向いた妊娠エコー専門業者での出来事でした。

    心拍と卵黄嚢が確認できて一安心と思ったのも束の間、エコー技師の女性から2.06cmx0.40cmの小さな絨毛膜下血腫があることを告げられたのです。

    この時期に血腫が見られることは、それなりによくあるとのことで、子宮が大きくなる過程で自然と吸収されることが多いと言われたのですが、それでも病院で診断を受けるようにというレターを渡され、不安に駆られながら帰宅したのでした。

    それから数日後に、ミッドワイフと呼ばれる助産師さんによる検診があったため、そこでレターを見せて絨毛膜下血腫について話したのですが、特にできることはないとのことで、12週に予定されている病院でのエコー検査を待つように言われただけで、特別な対処はしてもらえませんでした。

    妊娠12週:消えない絨毛膜下血腫

    つわりの中、絨毛膜下血腫の不安に駆られて、自主的にできる限りの安静を保ちながら待つこと4週間。やっと病院での検査の日がやってきました。

    インターネットなどの記事には、4週間程度で消えることもあると書かれていたので、どうか消えていてくださいと祈るような気持ちでエコー検査に臨みました。

    胎児はすっかり人間らしい形になっていて、成長も順調、心拍も強く打っていたのですが、絨毛膜下血腫は消えていませんでした。1.31cmx1.17cmの絨毛膜下血腫が見受けられると言われたのです。

    血腫はそれほど拡大していないので心配しなくて良いと慰められたのですが、吸収されて小さくなっていることを期待していたのに、面積的にはむしろ少し大きくなっている計算になります。

    それにも関わらず、特に安静などの注意の指示もなく、20週のエコー検査までまた観察と言われて返されました。胎児が順調に育っていれば、絨毛膜下血腫自体を心配する必要はないとのことでした。

    イギリスの妊娠検査のいい加減さ、恐るべしです(笑)。

    妊娠20週:いつの間にか消えていた絨毛膜下血腫

    イギリスの医療制度上、そこから2ヶ月間検査のないまま絨毛膜下血腫を抱えて妊娠生活をしなければならないことになりました。

    ご近所にもと助産師の女性がいたので、その方にも相談してみると、「絨毛膜下血腫は妊娠初期によくあること。大体の場合そのうち吸収されるから大丈夫よ。」とのこと。つわりが治まってきても、あまり激しい運動をしないように、そろりそろりと生活していました。

    2ヶ月の不安に耐えてやっと巡ってきた20週の検診、胎児の成長はごく平均的で以上なし。そして懸念の絨毛膜下血腫について聞いてみると、そんな痕跡はどこにも見られないと返事。いつどのように吸収されたのかも知らない間に、血腫は治っていたのでした。

    絨毛膜下血腫に関して一番不安なのは、胎盤が子宮壁に着くのを妨げることなわけですが、幸いこの日の検診で、私の胎盤は奥の高い位置にしっかり着いていると言われ、3ヶ月に渡る不安からやっと解放されたのでした。

    同じ不安を抱えている人へ

    ネットの情報を見ていると、1ヶ月で消えるとか、2ヶ月で消えるとか、徐々に吸収されて血腫が小さくなって治るとか、さまざまな例があるようですが、自分のケースがそれに当てはまらないからと過剰に不安になる必要はないと思います。

    イギリスの助産師やエコー技師たちが、それほど懸念を示さなかったように、絨毛膜下血腫はそれなりによくあるもので、ほとんどの場合は子宮が大きくなる過程で自然に吸収されて治るようです。

    妊娠初期の不安定な時期に起こることが多いので、自分の身体は大切にしながら、それでも禁欲的になりすぎずに、胎児がちゃんと酸素や栄養を得て成長していることにフォーカスして、血腫が治るのを待つのが良いように思います。

    私自身3ヶ月の間ずっと心のどこかで不安を抱えて過ごしてしまいましたが、20週になってみるとこんなにも自然にあっけなく跡形もなくなるものなのだと驚きました。自然の力は私たちが思っているよりも、ずっとパワフルなのかもしれません。

    安定期の不正出血

    妊娠22週:突然の不正出血

    絨毛膜下血腫が治り、安定期を楽しんでいた私ですが、突然不安な出来事に襲われます。トイレに行った時に、ピンク色のおりものがトイレットペーパーにぐっしょりと着いたのです。腹痛があるわけでも、何か無茶な運動をしたわけでもなかったので、理由もなく出血したことに慌てました。

    インターネットの情報を見ていていると、妊娠初期であれば着床出血を始め、不正出血はよくあることと書かれているのですが、安定期に入ってからの不正出血の情報があまりなく、何らかの異常がある可能性が示唆されていたため、病院に電話してみることに。

    おりものの状態や、何か生活上での変化がなかったかなど、一通りの問診を受けた後言われたのは、「鮮血でなければ大丈夫。もし赤い鮮血が出るようなことがあれば、またすぐ電話して。」検査に呼ばれることもなく、電話を切られたのでした(苦笑)。

    その後も時々ピンク色のおりものが出るという状態がずっと続き、病院に電話しても、助産師に相談しても、「鮮血でなければ大丈夫。」と言われるのを繰り返していました。本当に、イギリスの病院事情恐るべしです。

    妊娠31週:子宮頸管ポリープの診断

    そのまま数ヶ月が経過し、GPと呼ばれるかかりつけ医の診察を受けたとき、尿検査で血が混入していることを指摘されました。その日はまた膣からの不正出血があったため、血尿ではなくその血が混じったのではないかと医師に話すと、婦人科の検査のできる病院にアポをとってくれ、晴れてきちんとした検査を受けられることになったのです。

    病院に行き、8時間ほど待たされた後、やっと医師の診察を受けて言われたのは、子宮頸管に小さなポリープがあるということ。悪性である確率は低く、どちらにしろ予定日までに手術のアポが取れそうにないので(!)、生まれてから対処しましょうと言われて返されたのでした。

    それでも、原因不明のまま宙ぶらりんだった不正出血の理由が特定されたのは大きかったと言えます。また、出血が子宮内からではなく、子宮頸管からであるということがわかったのも安心材料の一つでした。

    妊娠33週:子宮頸管ポリープ診断撤回

    ところが、その後病院からレターが届き、子宮頸管の更なる検査に呼ばれます。ポリープの診断は、産科の医師によるものだったのですが、婦人科の専門医の検査に回されたのです。

    クマさんのような医師が子宮頸管を診察した後、「何も以上はありません」と一言。「ポリープは?」というと、ポリープもない、妊娠して出血しやすい状態になっているだけ、と言われたのでした。

    インターネットの情報に踊らされた私がいけなかったのかもしれませんが、それなら安定期でもピンク色のおりもの程度の出血はよくあることだと初めから言って欲しかったです。

    アドバイス

    ここまで読んでいただいて、イギリスの適当でおおらかな(杜撰な、と思う時もたまにありますが・・・)医療制度の中で妊婦生活をしてきて学んだことは、自然の力を信じることに尽きるということです。

    高齢妊娠ゆえの私の不安とは裏腹に、お腹の中の赤ちゃんは順調にすくすくと育ってくれています。絨毛膜下血腫や何ヶ月にも及ぶ不正出血にも負けず、赤ちゃんはこんなイギリスでも元気に育っているのですから、皆さんの赤ちゃんもきっと元気に育ってくれますよ。